扁桃腺は、外部からの異物、細菌、ウイルスなどの侵入を防ぐ役割をしていて、そこには沢山の穴が開いています。
その穴に細菌の死骸や食べ物のカスなどが溜まることがあります。 その溜まったものが、「におい玉」（膿栓＝のうせん）と呼ばれていて、米粒大のものから小指の爪ほどの大きさのものまで様々あります。
（VIA:EVERYDAY HEALTH What Exactly Are Tonsil Stones and What Causes Them?)
この臭い玉（膿栓は）口腔内乾燥が伴うと口臭の原因になりますし、扁桃腺の病気がなくて、耳鼻科を受診しても塩対応される健康な人の中にもできやすい人がいます。
耳鼻科では、いろいろな術式で扁桃腺そのものを除去するのですが、それがどれほど口臭を緩和するのかの学術的評価がありませんでしたが、新しい術式によって口臭が劇的に緩和したとの報告がありましたので、お知らせします。
アメリカの耳鼻咽喉科学会誌に掲載されました。
（American Journal of Otolaryngology Volume 42, Issue 6, November–December 2021,）
タイトルは「Coblation cryptolysis method in treatment of tonsil caseum-induced halitosis（膿栓ー臭い玉由来の口臭に対するコブレーター陰窩溶解術）」というものです。
臭い玉は口蓋扁桃の陰窩に発生します。
コブレーション技術には、通常の生理食塩水の媒体に高周波双極電流を流すことが含まれ、その結果、ナトリウムイオンのプラズマ場が生成させ臭い玉を除去します。
コブレーター陰窩溶解手術を受けた28人の患者について治療前と、終了後６ヶ月後の口臭レベルの比較を行った。
２８人中の23人の患者（82.1％）は膿栓の再発も口臭もなくなっていた。コブレーター陰窩溶解術は膿栓由来口臭に効果の高い手法である。
そこで、ほんだ歯科で研修を積まれ、古くからのEBACのメンバーで口臭外来もされている銀座慶友クリニックの耳鼻科医の大場先生に電話をして実態をお聞きしました。
大場先生はテレビやマスコミでも大活躍されています。
大場先生のクリニックでもほんだ式口臭治療法を展開されており、とりわけ耳鼻科的専門的アプローチが必要な場合は耳鼻科的なアプローチをお願いしています。
この論文による術式そのものは、古くからあるもので、生理食塩水の媒体に高周波双極電流を流しながら、臭い玉を吸い取る方法だそうで、日本ではあまりやろうとする先生はいないそうです。
レーザーを使ったりラジオ波で凝固させたりいろいろな方法があるそうで、実は非常に痛く、また場合により、出血することが多く、患者も先生もやりたがらないそうです。
やはり日本の耳鼻科では、スタンダードな手法で扁桃腺切除や場合により膿栓をそのものをピンセットで除去したり吸引して取り除く方法が一般的なようです。
扁桃腺の病的な場合は、耳鼻咽喉科での治療が必要で、生理的な場合の殆どは喫煙や口呼吸等による口腔内乾燥による扁桃リンパの過敏反応ですから、口腔機能を安定化させることが根本的な取り組みなります。
以前の膿栓（くさい玉）と口臭に関するブログ
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【おまけ画像】
世界の街角：ホーチミン市 2019
ホーチミン市はベトナム戦争当時、アメリカ軍が駐留していました。当時はサイゴンと呼ばれていました。長い間、フランスが統治していましたので、街並みはフランス様建築が多く美しい街です。
ホーチミン市人民委員会庁舎は旧サイゴン市庁舎でフレンチコロニアル様式の建築でフランスを彷彿させる美しい建物で、その前にベトナムの革命家にして、建国の父ホー・チミン像が生誕１００年記念に建てられたそうです。
地元では「ホーおじさん」と慕われています。
その前に立つのが「HONDAおじさん」です。
ホー・チ・ミン Hồ Chí Minh 胡志明
（1890年5月19日 - 1969年9月2日）は、ベトナムの革命家、政治家。植民地時代からベトナム戦争までの、ベトナム革命を指導した建国の父である。初代ベトナム民主共和国主席、ベトナム労働党中央委員会主席。
