「噛みしめ呑気症候群(かみしめどんきしょうこうぐん)」という聞き慣れない病気をご存知だろうか
英語では「Teeth clenching aerophagia syndrome」と呼ばれています。
多分、これを読まれている多くの人は、似たような(症状は) 経験はされたことがあるはずです
問題は、その症状がいつも起こる人です。たまに起こることは普通です
口臭外来では「噛みしめ呑気症候群」患者が元々多いのです。
「噛みしめ呑気症候群」の症状になると間違いなく口臭はひどくなります
少し前に「上下歯列接触癖」(TCH:Tooth Contacting Habit)について解説しました。
「噛みしめ呑気症候群」と「上下歯列接触癖」の違いは、噛みしめ癖と同時に空気を飲むということが同時に起こることです。
症状としては、「胃腸が病気でもないのに」(内科では異常なしと判定される)ここが大事です。メインは胃腸の症状です。
お腹が張る
ゲップがよく出る
ゲップとともに胃液が口に逆流す(逆流食道炎を併発する場合があります)
お腹がぐるぐるする
おならがよく出る
喉の奥の違和感
唾液を飲み込みにくくなる
口臭が常に起こり自覚する。「酸っぱく生臭い」口臭
患者の多くは、胃や腸から口臭がすると訴えられることが多い。
奥歯でよく噛みしめている
口の中が粘つき、酸っぱい感じが続く
肩こり・頭痛・首の痛みなどの異常がある
こんな症状とは誰だって、時々あるはずですが、「噛みしめ呑気症候群」の人たちは、ずっとこの症状が続いて不快感を持ちます。
それで内科を受診しても、対症療法されるだけで、慢性化することが多いのです。
診断的特徴
歯を常に噛むのですり減っている。(咬耗が見られることがある)
舌の周辺に歯の型がついている
頬の内側に奥歯のラインに沿って白い噛み跡の線がある
口腔内貯留ガス濃度が高い
舌の奥からのガス濃度が高い(口腔内貯留の揮発性硫黄化合物は低いのに、呼気になる
と高い、とりわけジメチルサルファイドガス濃度が高い)
舌の奥の咽頭に近い部分に白苔を抱えている
歯周病がないにも関わらず口腔内嫌気性菌量の増加=口臭発生能力の上昇
舌に白苔・黄苔を認めることがある
このような口臭に悩まれる人でも、無臭化と根本的な解決は治療法として確立していますのでご安心ください。
我々のところでは、口臭という切り口からの治療なのですが、根本的には「噛みしめ呑気症候群」も起こらないようにする必要があり、それが根本的な解決になります。
「噛みしめ呑気症候群」については、よくわかっていない事が多く、その発生メカニズムについても、以下のようなメカニズムで起こります。
一般的には精神科的な取組(抗不安剤の投与)、歯科では噛み締めに対してプレート療法などが一般的です。
今後、根本的治療方法や・自分でもできる、無臭化と根本的に克服できる方法について述べていく予定です。
噛みしめ呑気症候群と口臭症については、今年の6月に開かれる日本口臭学会において学術発表を準備していますが、それに先駆けて、一般の人にわかり易く解説していきます。
このような症状でも、すぐに根本的な解決と同時にに無臭化も行えます のでご安心ください。