ノスタルジツアー北海道公演/二丁魁② | quarters

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いろんなライブの記録。二丁目の魁カミングアウト・きのホ。・ONIGAWARA・ RAG FAIR・ズボンドズボンなど。

また3人掃けてふでちょからのお手紙。


──dear生まれ育った町、北海道

元気にしてますか?昔の自分。



完全にわたしが受け取ったニュアンスでしか書けないですすみません。

物心ついたときにはもう周りから一歩引くような性格に育っていたこと。たくさん愛されてきたはずだけど、それに気づくのが下手だったのかもしれない。


『サイズの大きい長男、マイペースな次男、やんちゃな三男、それぞれ反抗期がやってきて、性格の違う男3人を育てるのは大変だったと思います』から、3人で冬にはお店の前にかまくら作ったお話でばばあはまた泣いちゃったよ。


学校の先生にも親にも相談せずに早く東京に出たいと進路を探していた。今になって思えばもっと相談すれば良かったと少し後悔もしています。

「逃げるように東京に出てきてしまった」って言葉がとても印象的だった。



X、当時はTwitterかもしれないんですけど、そこでカミングアウトを済ませてしまった後悔。直接伝えられたらと思ったこともある。けど、そのときのぼくにはあれが精一杯だったこと。



この町から逃げ出して、時計の針が止まっていたような気持ちだったけれど、いまこうやって大好きな人たちと戻ってこれた。今日、また前に進めた気がします。


「迎えにこれました」と言った。あの日のぼくを。




わたしとふでちょがおんなじだというのはあまりにも身分が違っておこがましいけれど、わたしも2019年に二丁目さんが筑波の学祭に来てくれたとき、一緒に21歳のわたしを迎えにいけたような気がした。だから「軽々しく共感すんな!」って怒られるかもしれないけど、でもすごくわかる。いい思い出だけではけしてない、どちらかというと苦しい記憶ばかりが濃い。でも『今日の君が大人になって手を差し伸べる』ような、そんな生き方がやっとできた。

ふでちょもきっとそうなんじゃないかな。



ノスインストの終わりに合わせたお手紙の〆は、「───アイドルと声優になれたぼくより」みたいな、うわーーーーー正確な記憶じゃなくてすみません!!!!


わたしの友人には二丁魁加入でふでちょのオタクになった人も、声優時代からのオタクもどちらもいて、どちらもそれぞれの理由で悩んだり苦しくなったりしてる姿を見てきた。見てきたけど、その苦しさはわたしなんかには到底計れないものだとも思う。

けれど、今日のふでちょの最後のひとことで出会う時期の違った彼たち、彼女たちのわだかまっていたものはほんの少しでも溶けたのではないかなと思った。ふでばこ全員のことはわかんないけど。

雪が溶けて春になるみたいに。




メンバー戻ってマイクスタンドの用意。ノスでマイクスタンドなのか!!ってまずびっくりした。上3くれ、0奥ミキ、そしてぺいちゃん下30ズレで、今日のわたしの場所選び天才だった。ふで見たかったのにぺいちゃんばっかり見てしまう。


3人はマイクスタンドから離れてふで先頭、ぺいくれミキと並ぶ縦1に。イントロが流れ出す前、ぺいさんがふでの右肩にそっと触れた。振り付けとかではなくて、きっと思わずそうした。ぺいさんからの「(がんばれ)」だと思った。




栄「『ノスタルジスターHOKKAIDO』」


3人はゆっくりと時を刻む秒針だった。それから逆回転する時計。縦13番目のくれちゃんがすごい表情してふでを見てた。ふでさんの方が歳上なのに、すべてを肯定してくれる優しい神様みたいな。『同期でライバルで切磋琢磨して、』みたいなわかりやすさを軽々と越えて、なんかもう……筆村栄心を見守る守護霊……??だれかなんかうまいこと言語化してくれないかな?!?わたしの中で今日いちばん特別な日が紅ここでした。



3人の社交ダンスのような振り付け。ミキぺいの熟練カップル感で ふふっ てなった。オルゴールなのかな。オルゴールって小樽限定?北海道って大きなくくりに入る?正解はわかんないけど、昨日オルゴール博物館行って(推しメン聖地巡礼)見てきたばかりだったのもあってわたしには3人がオルゴールのお人形さんのように見えた。乳白色のおっもい陶器の、しかも最近のオシャレなやつじゃなくて昭和とか平成初期の紳士淑女モチーフの。


マイクスタンドでコーラス入れる。♪は、は、  って息を吐くと、見えるはずもない白いもやが浮かぶようだった。冬に「はーっ」てすると息白くなるやつ。


ミキさんマイクごんっ!て落として悔しかっただろうな。『ふでちょに申し訳ない』って自分を責めてしまうんだろうなって思うとわたしまで苦しくなった。失礼で勝手な想像ですが。


雪は音を吸収して消すみたいな話も聞いたことあるけど、今日のノス北海道は雪の降りしきる音が目で見て聴こえるようだった。




『忘れない あの澄んだ空気と空の下で

言えずにいたことがずっと胸を突き刺してる

でも今は真っ直ぐにこの空の下 僕は

自信をもって これが僕だと言えるよ

この空のように大きくなる

見ててね』




泣きそうになりながら、でもはっきり全部歌詞は聞き取れた。ほんとにうちの子たち、ふでくれちゃんはすげえよ。


『見ててね』かーーーー……………

わたしはいまだにそば処ふでむらさんはオタクのツイートでお写真を拝見するだけなのですが(次回こそ絶対行きたい……)、声優時代のポスターから最新アクスタまでふでの色んなグッズが置いてあって、すごくすごく愛されていること、誇りで自慢の息子なんだろうなってことがそれだけでもわかる。直接ライブに足を運ぶことは容易くなくとも、ずっと函館から活躍を願っていてくれる人への『見ててね』って、さあ、


正味さあ、わたしは人の親になったことがないから親の気持ちなんてわかんないですけど、自分の子どもなら食うに困らず幸せでいてくれたらなんでもいいと思うんですよ。でもそれだけじゃなくて、「これからもっと夢を叶えて大きくなるから」って歌って、自分の活躍を願わせてあげられる筆村栄心の孝行息子っぷりがカンストしててわたしはこれ書きながらまた引くほど泣いてるんですけど、


わたしはカミングアウトして、そこから先には進めなかったから。



SNSでカミングアウトしたことを後悔したのかもしれないけれど、今日こうやってご両親の顔を見れる場所で、自分の口から歌を届けられたことで、むかしの栄心くんの背をいまの栄心くんが押してあげられたのではないかなと思います。止まっていた時間を動かして。




☃️☃️☃️☃️



ミ「『見ててね』ってさ……見てるよねーーー!!!」歌詞書いたのミキさんなのにまた鬼の涙目になっててかわいいね。

ミ「栄心寂しがり屋だからみんなちゃんと見ててあげてね!」栄「見ててくれたら嬉しいな☺️



ふでが北海道代表な話と、ぺいちゃんがふでに「愛してるよ!」って言ったのなんだったっけ……泣いててもちゃんと記憶ある人すげえな……



ぺ「『時間を進める』って言ってたけど、もう私たちが出会った時には栄心は切り開く強さを持ってたよ。出会った時から殻を開いてくれるのは栄心の言葉だったりして」


二丁魁に入って変われたところもたくさんあるのだろうけれど、ぺいさん曰くその前からふではちゃんと強かった。それはこの北海道やご両親の愛情で育まれてきた強さなんだろうなと思います。言いたいこと合ってる?ぺいちゃん


ぺ「これからも殻をこじ開けてください!私の殻を、二丁魁の殻をこじ開けてください!」栄「こじ開けます〜」ぺ「wwww

まるでこじ開けるパワーの無さそうなふにゃふにゃ栄心くんだけど、その柔らかさこそ強さなのだとわたしたちは知ってる。




そっ閉じ。1-20ズレで、毎度のオタク妄言なんですけど、なんかすごい11に感じて永遠であれ……って思ってしまったんだよな。推しメンがわたしのこと好きっぽい数秒一生勘違いさせてほしい。


落ちサビでミキさんがふでをお迎えにいって、♪夢も で立ち上がったふでの左腕を ぽん、て触った。それから♪戻れないから〜 で縦1に集まりながらぺいさんも同じようにふでに触れた。ここまでわたしの角度からはふでの表情はわからなくて、ラスサビでやっと0ズレで見たらもうたまんなかった。必死に必死に必死に堪えていた。眉間にぎゅっと力を込めて、泣かないように。ふでだけを見ていたわけではないけれど、わたしが今日見ていた中ではここが一番『強くあろうとする』筆村栄心でした。そしたらもうふでしか見えなくて、初めてこの現場でぺいちゃん以外に泣きながら手を伸ばした。4声ユニゾンで、ふでパートってわけでもないのに。下3入ってよかった。普段特典会もミキぺいとばっかり喋っててふでと全然会話できてないけど、0ズレで自分だけ見てぼろっぼろ泣いてるオタク見たらどれだけ自分が愛されてるかわかっていただけますかね??


そんで♪眩しい で内側向く120°くらいのターンが本当に本当に光で、右手をぱっ!てひらめきのように広げる。わたしの中で筆村栄心史上いちばんかっこよくて、もう両手で口押さえながら嗚咽こらえて見てた。

わたしはぺい推しだから、ミキ推しの気持ちもふで推しの気持ちもくれ推しの気持ちも想像でしかわからない。けど、今日はじめて実感として、「ああこの人が推しになる一撃って今だ」ってわかった。泣きすぎてガチゲイ口上冒頭から言えなかったのも初めてだ……\好き好き大好きぺいにゃむにゃむ/はかろうじて叫んだけど、断末魔のような叫びになってしまった。ええ、いやマジですげえ泣いたな…………



ぺいくれがセトリの構成(6-1-7-1-2)同じだったから次が最後の曲になるのはわかってた。ふではやめすこを選んでくれました。泣き止ませる気ないね!?!ぺいにゃ〜〜1-2の指切りくれちゃんの方向く トンッ が高くて大好き〜〜😭😭(イカレ情緒)


マジで泣きすぎて記憶ないんすけど、ぺいちゃん落ちサビ♪そしていつか 上を見て左手もばっ!て上げた。空が見えた〜…… 北海道って空広いイメージあるけど、でもわたしの地元も高い建物ないから空めちゃくちゃ広くて、きっとぺいちゃんの埼玉の実家もそうだと思う。いまぺいちゃんが描いた抜けるような青空はどの町の空だったんだろう。そもそも空っていうのがわたしの妄想なんですけど……


このとき、初めてわたしも二丁魁のメンバーになって凱旋公演したいなと思った。山とか空とか鼻の奥が痛くなる冴えた冬の空気とか、ありふれているけれどわたしにとってはたったひとつのふるさとを、『凱旋公演』として書き留めておくことができたならどれほど誇れる人生だったろう。



ラスサビとかぺいちゃんずっと左隣のふで見てた。ふでは気づいてなくて、ふたり目が合った訳ではないけど、ぺいちゃんはまっすぐ前を見つめるふでが心強くもあったんだろうな。




そんなこんなで終演です。ふでだけが最後に残って、栄「連れてきてくれてありがとう。一緒に来てくれてありがとう」って言ってくれた。

『連れてきてくれてありがとう』はオタクの台詞です。ありがとう。





☁️☁️☁️☁️



サイン会の最後に「いい顔で見ててね!」って言われたから、特典会ひとこと目、涙目であてつけのように「いい顔してたでしょ」って言ったら「ねえカエルのイントロ」って返ってきたの、やっぱりそうじゃん。ブッサイクな顔見られててやだなあ。


ふでと11でお話したらこらえきれなくて、それを後ろで聞いてたぺいちゃんも泣いて、なんでかなんて誰にも絶対に言わないけれど、それでわたしは自分のみにくさをひとりきりで隠し通さなくていいのだとまた掬われてしまった。

どっちかが泣く特典会はたまにあるけど、ふたりで泣くのは久しぶりだったね。



壁に掲げてあった『凱旋おめでとう!』の幕を見るだけで涙出るし、お友だちが小さなお子さんだっこしてるの見てまた泣くし、ママは「あの子たちのためにそんなに泣いてくれてありがとう」って言ってくれたけど、ちがう、そんな綺麗なものではない。



ふでちょが「大丈夫だよ」と頭を撫でてくれた。まだ大丈夫じゃないものを、大丈夫にしていくための日々なのだと思う。








ふでのおかげで北海道来れたから実家に「敬老の日なので」って地酒を送った。そんな口実を作ってくれてありがとう。





楽しかった!翌朝札幌からのエクストリーム出社かまして顔が土の色になってるけど!火曜がそれで、水木またライブってスケジュールどう考えてもバグだろ。

ジンギスカン食べ損ねたからまたすぐ連れてきてね。次こそそばも食うぞ。



🖌おわり🖌




(発つ前に見れた綺麗な空色)