アメリのアップ ---
ニノは受話器を置き、写真帳をめくって57ページを探しました。見開きに、4枚の彼女の写真が貼ってありました。

1枚目は、顔を手で隠し、その手のひらに「あなたは」の文字。
2枚目は変装メガネをかけて「私と」と書いたボードを持っています。
3枚目はシルエットだけの写真で、背景に「会いたい」の文字。
4枚目はおなかの部分のアップ。おなかに大きなクエスチョンマークが書いてあって、彼女のおへそが、ちょうど「?」の点の部分になっています。

「あなたは」「私と」「会いたい」「?」

これはかなり変な子だぞ、とニノは思いました。そして、「すごく会いたいよ」と写真に向かって言いました。
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口コミで人気を広げた映画『アメリ』が公開期間を延長したとき、私はある人の隣で猫を被ってた。「何の映画が見たい?」と聞かれ、良く知らないけど女性に人気があったこの映画のタイトルを応えてみた。そんな~時代も~あったねと~、と思い出される。

さて、『アメリ』は前述したように公開延長されたほど、特に主人公と同年代の女性からの人気の高いフランス映画だ。私も映画を見る前から、写真集や雑誌の特集記事で、その世界観にほれた一人だったりする。

印象的なアコーディオンの音楽、フランスの日差しをたくさん含んだ赤と緑のキレイな発色の映像。内容は・・・実はあんまり覚えていない。
でも、アメリが初体験するシーンの彼女のカメラ目線は、笑いをもって思い出される。

映画を見てから数年後、ヒヨコが誕生するかのようにハートの殻を破って飛び出すアメリが表紙の、小説版を読んだ。

内気な女性、アメリ。
彼女の趣味はクレーム・ブリュレの焼き目を壊すこと運河の岸で石を投げて水切り遊びをすること

アメリ ・・・うそぉ。

小説版を読んで私が抱いた感想では、アメリは内気ではなく、かなりの小悪魔的性格なんだが。
1975年生まれってことは、大人な女性のはずだし。クレーム・ブリュレや水切りの趣味は置いといても、


へそに文字は書かんよ・・・普通。
これは誘惑でしょ。

さすが恋愛の国。内気な女性の行動なのに、とてもセクシャルな匂いがする。


※ この記事の冒頭に書いたのは、アメリが心を寄せる男性ニノに、彼が調べてることに対して公衆電話越しに答えを教えた上で、「君は誰?」と問われたところ。

空想好きとは言っても、彼女はちびまるこちゃんに出てくる野口さんのように単純に空想をして、「・・・なんてね、フフ」って笑ってるだけじゃなく、空想通りに行動する。
それが物語をとてもファンタジーにしてるんだけど、見る人によって意見が大きく分かれるかもしれない。

身近にカップルを成立させたり、来ない手紙を偽造させるくらいならいいけど(長い目で見るとちょっと変わるけど)、復讐の方法はちょっとひどいと思う。かなり執拗だとだとも思うし。そもそも勝手に他人の家に侵入するのは犯罪だし・・・って現実的な見方をすると、アメリがかなりイヤ~な子に思える。

でも、映画の世界観の中で見てると、これをもほのぼのとしたワンシーンに見える。私もイメージ映像として、ぼ~っと眺める分には好きだ。

小説を読んでて一番私の心にピカーーンと光るものを感じたのは、作中に出てくる売れない作家がこの物語を書いている人だということが判明した瞬間だった。本編とはあまり関係ないか。

【書籍】

イポリト ベルナール, Hipolito Bernard
アメリ
Jean‐Pierre Jeunet, ジャン=ピエール ジュネ
アメリのしあわせアルバム
プチグラパブリッシング
アメリ―モンマルトルのアメリとパリの映画たち



【DVD】
ビデオメーカー
アメリ
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アメリ プレミアム・エディション[アメリ缶]
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アメリ【期間限定スペシャル版】