地方の風習
地方によっては、お盆の期間中には、故人の霊魂がこの世とあの世を行き来するための乗り物として、「精霊馬」(しょうりょううま)と呼ばれるきゅうりやナスで作る動物を用意することがある。
4本の麻幹あるいはマッチ棒、折った割り箸などを足に見立てて差し込み、馬、牛とする。
きゅうりは足の速い馬に見立てられ、あの世から早く家に戻ってくるように、また、ナスは歩みの遅い牛に見立てられ、この世からあの世に帰るのが少しでも遅くなるように、また、供物を牛に乗せてあの世へ持ち帰ってもらうとの願いがそれぞれ込められている。
地方によっては「施餓鬼」(きこん または せがき)と呼ばれ、餓鬼道に陥った亡者を救ったり、餓鬼棚と呼ばれる棚を作り、道ばたに倒れた人の霊を慰めるなどの風習もこの頃に行われる。
また、盆提灯と呼ばれる特別な提灯を仏壇の前に飾ったり、木組に和紙を貼り付けた灯篭を流す灯篭流しや、提灯を小船に乗せたようなものを川などに流す精霊流しを行う場合がある。
特に長崎県長崎市の精霊船を曳き、市内を練り歩くのが有名。
特殊な例として盛岡市では供物を乗せた数m程度の小舟に火をつけて流す「舟っこ流し」が行われる。
甲信越・東海地方では仏前に安倍川餅を供えるという習慣がある。
また、長野県の一部地域では、送り火、迎え火の時に独特の歌を歌う習慣がある。
長崎県では、盆の墓参りや精霊流しの際に手持ち花火や爆竹を撃つ風習がある。
今では廃れた福建の風習の『清道』(元は盆と正月に行われていたが、いまでは正月(春節)のみ)が元になっていると言われる。
特に長崎市ではその風習により、シーズンになると花火問屋等花火を扱う商店ではその需要の多さから沢山の花火を求める客で賑わう。
沖縄県では、現在(2008年現在)も旧暦でお盆が行われている。
13日をウンケー(お迎え)、15日をウークイ(お送り)と称し、この間先祖の霊を歓待する。また独特の風習や行事が伝えられる。代表的なものに、沖縄本島のエイサーや八重山諸島のアンガマがある。