私たちは仕事を進めていく際に、
ともすれば自分で自分の枠を決めてしまってはいないか。
たとえば、ラジオのデザインにしても、
元来、デザインは固定したものでないのだから、
三角でも円でもよいはずなのに、
ほとんど箱型である。
このことに限らず、不思議なことに人間は自ら枠をつくり、
その中に入ってしまうという悪い傾向がある。
これも自己を保身する一つの行き方かもしれないが、
窮屈な枠の中で窮屈なものの考え方をしていては、
心の働きも鈍くなり、
自由自在なよい智恵が出てくるものではない。
ものにはいろいろな見方がある。
時と場合に応じて自在に変えねばならない。
そこにこそ発展が生まれるのである。
松下幸之助「1日1話」より
