はじめに
最近村に参加していたら、あることに気が付きました。それは、村利の行動をとれない村人がたくさんいるということです。今までは「村利の行動をとれないあいつがわるい」と何とかして自分をごまかして、自分の今までの要素の取り方が正しいと自己肯定してきましたが、流石にもうごまかしきれないなあ、と思いました。
そこで、僕は『どんな風に要素をとれば推理を当てられるのだろうか』と考えました。考えて考えて考えた結果、ある答えに行きつきました。今回はそれについて皆さんに分かりやすく伝えていきたいとおもいます。ぜひ最後までお付き合いしていただきたいです。
初日の考察で狼を当てるのは運ゲーに等しい
考察対象が「村っぽい村」なのか「村っぽい狼」なのか、「狼っぽい村」なのか「狼っぽい狼」なのかはその人のプレイスタイルに依存します。そのため、初日の推理には、ある程度運の要素が絡んでくるのです。
しかし焦らないでください。人狼ゲームは狼をいかに早く吊れるかのタイムアタックではありません、筋の通ったことを言い続けなければならないディベート大会でもありません。推理材料が乏しい初日に人外を吊れないのであれば、推理材料が増えてくる二日目以降で推理を的中させていけばよいのです。人狼ゲームの初日をラーメンで例えるなら、ダシやスープを作る『下準備』です。ラーメン(二日目以降の推理や議論)を美味しくするためには、ダシをしっかり作りこまないとダメでしょう?
最近、僕たちがやっている人狼ゲームは、言わば「カップ麺」の類です。本格的ラーメンには遠く及びません。議論や推理を本格的なものにするためには、『大局を見据えた要素の取り方』を学んで会得しなければなりません。
では『大局を見据えた要素の取り方』とは何でしょうか。
(大局・・・全体の成り行き。ここでは、「村(試合)全体が進んでいく様子」。)
初日の要素をずっと引きずっていたら勝てるゲームも勝つことができません。逆に「初日に狼を吊れない」からと言って、初日に議論を全くしなかったら、縄余裕がない日に推理材料が全くない、なんてことにもなってしまいます。
“大局を見据えて”要素を取るには、『初日』と『二日目以降』で、違う方法で要素を取らなければなりません。
では、まず最初にグレー考察する際の要素の取り方について解説していきたいと思います。
Ⅰ“大局を見据えて”グレー考察する際の要素の取り方
初日の要素の取り方
グレーを『吊り位置』、『役職位置』、『占い位置』に分ける考察の方法です。では、『吊り位置』、『役職位置』、『占い位置』はなんなのか、どのような要素を持った人物がそれらに該当するのかを解説していきます。
吊り位置・・・人外であったり、もしくは後々のSGとなってしまう人物なので、縄余裕がある初日に処刑するのが望ましい。
吊り位置の例
①村利の行動をしていない
・おはステ
⇒村利の行動をしようとしない人物
・無駄であったり、不当な考察、行動をしている
⇒村利の行動を取ろうとしているが、出来ていない人物
②狼利の行動をしている
・役職を露出させたくない盤面で役職炙り、護衛すべき場所から護衛を外そうとしている等
役職位置・・・人外もしくは村役職の人物。役職が露出するのが好ましくない盤面①役職を持っていることを透かしている
では放置される。
①役職を持っていることを透かしている
②発言調整している
・意図的に発言レベルを落としている
⇒噛まれたくない狩人などの村役職、周りと雰囲気を合わせたい人外等
・意図的に発言数を抑えている
⇒噛まれたくない狩人などの村役職、ヘイトを買いたくない人外等
占い位置
①『吊り位置』『役職位置』、白もらいじゃない
②ヘイトが向いていない
③「村利の行動をしている、狼利の行動をしていない」
⇒白狙いの占い位置
「村利の行動をしていない、狼利の行動をしている」
⇒黒狙いの占い位置
『吊り位置』は、回避が発生するのも考慮して2、3人ぐらい考えておけばいいと思います。また、役職を捲っても構わない盤面では『役職位置』をいきなり指定して、回避が出たら『吊り位置』を吊るすと言うのも戦術としてかなり有効だと思います。
また、初日に『考察対象の人物像』を知ることも重要です。なぜかと言うと、このゲームにおける最大の人外要素は『その人の人物像や過去の行動と、今の行動が矛盾している』というものだからです。この『矛盾』を捕捉するには、初日に人物像を捉えることが必要不可欠です。
二日目以降の要素の取り方
では、矛盾している人間がいないとき、『吊り位置』や『役職位置』などの人外の可能性が高い人物をどうすればよいのでしょうか。
『吊り位置』の精査
吊り位置は「自発的に村利の行動をしようとしない」もしくは「自発的に村利の行動をしようとしているけどできない、狼利の行動をしてしまう」人物です。だから、吊り位置はこちらから質問をして要素を引き出した方が良いと僕は考えています。質問の回答を基に白黒つけていけば良いと思います。
役職位置の精査
役職位置は、まずその人の役職を指定などで開示させるべきです。「役職がない」とCOした場合はその時点で吊ってしまっていいと考えています。役職COが出た場合は発言を引き出せばいいと思います。役職位置は意図的に発言を抑えていた人物なので。
Ⅱ“大局を見据えて”役職の真偽判断をする際の要素の取り方
占い師から要素を拾う方法
正しい結果を出しているかどうか です。
もし本当に占い師であるならば、正しい結果を出しているはずです。白だと判断したところに黒結果を出していたら人外の「黒特攻」ですし、黒だと判断したところに白結果を出していたら「囲い」です。正しい結果を出しているかどうかを推理する方法は、『“大局を見据えて”グレー考察する際の要素の取り方』を参考にしてください。
どちらも正しい結果を出していると判断したら、次は
その人の人物像や過去の行動と、今の行動が矛盾していないか で考えましょう。
何度も言いますが、このゲームの最大の人外要素は『その人の人物像や過去の行動と、今の行動が矛盾していること』です。なので、初日の思考と翌日の占い先が食い違っている占い師は偽で見て良いでしょう。
ここでも差がつかなかったら、次は、
「占い位置およびそこを占った理由」が正当で村利があるかどうか で考えましょう。
最近の人達は、占い師の真偽判断する際、「占い理由およびそこを占った理由」や「真占い師の“理想”の行動」を優先して判断基準に回してしまいがちだと考えています。「真占い師の“理想”の行動」で初日に焦って占い師を“真切り”しがちだとも思います。
「違う、そうじゃない」とはこのことでしょう。最近の人達は「カッコよく思われること」を優先して初日から白黒つけすぎだと思います。こんなんだから近頃の人狼ジャッジメントは、「カップラーメン」なのです。
初日に占い師の真偽を完璧につけようとするのは下策です。また、占い師の真偽判断をする際、「占い理由およびそこを占った理由」や「真占い師の“理想”の行動」を最大の判断基準にするのは村人の“策”として下の下の下です。今すぐやめましょう。
狩人から要素を拾う方法
狩人COが出た場合は発言を引き出せばいいと思います。狩人はCOするまで意図的に発言を抑えていたことが多いので。後は普通に発言から要素を拾いましょう。拾った要素をどのように生かせばいいのかは、『“大局を見据えて”グレー考察する際の要素の取り方』を参考にしてください。
おわりに
どうでしたか?人狼ゲームは限られた時間を最大値に使って狼を全員殺すゲームです。早く狼を吊り殺そう、早く真偽判断を付けようと焦る必要はありません。この記事によって、もう少し“大局を見据えて”考察が出来るような人が増えたらとても嬉しいです。
それではまた。