<シネマミシュラン採点>

1つは、退屈でついてゆけない。
★★2つは、何とか観たけど面白くなかった。
★★★3つは、普通に観られてまぁまぁである。
★★★★4つは、とても面白い、ぜひ皆さんにもおすすめしたい。
★★★★★5つは最高で、こんな素晴らしい映画は観たことない、大感激。


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北朝鮮の家族を描いた



「クロッシング」という韓国映画を観て来ました。



舞台は北朝鮮ですが、撮影は韓国、中国、モンゴルで行なわれたようです。



北朝鮮で過ごす一般的な庶民の生活と思って間違いないと思います。



夫のヨンスは炭鉱で働いています。



家には妻ヨンハと11才の息子ジュニがいて、



貧しいながらも幸せに暮らしていました。



しかし妻が妊娠して肺結核で倒れてしまってから、悲劇はやって来るのです。



この国では薬が安易に手に入らないため、



ヨンスは意を決して中国へ渡り薬を買うことにします。



つまり脱北という大きな罪を犯すことになるのですが、



これがいかに大変か。もちろん命がけです。



脱北を手助けする人もいて何とか中国で薬は買えたのですが、



今度はなかなか家族のいる北朝鮮へ戻ることができません。



そのうち妻のヨンハは死んで、



息子のジュニが父を探しに中国へ渡ろうとします。



命からがら中国へ渡ったジュニは、なんと父と電話で話すこともできました。



そんなふたりは果たして再会できるのか?



もう涙が止まらなくなる程泣いてしまった私でした。



とにかく、ただただ悲しいです。



映画館は平日の昼間でしたが満員でした。



上映館が少ないってこともあるのでしょうが、



でも皆、北朝鮮で一般の人がどのような生活をしているか、



知りたいのだと思います。



監督は韓国のキム・テギュンです。



10年前に彼が観た北朝鮮のドキュメンタリー映像の、



胸が締めつけられるような、忘れられない記憶が、



この映画を最後まで仕上げる原動力になったと言っています。



★★★★☆(星4つです)



映画としての完成度はともかくとして、



よく創ってくれたと監督にお礼を言いたいぐらいです。



<4月19日・渋谷ユーロスペース・14時20分の回>