カップヌードルか尊皇攘夷か | ebisuminato

カップヌードルか尊皇攘夷か

皇族や吉田茂などエスタブリッシュメント続出の家系であらせられる麻生さん。
そりゃ、地下鉄になんか乗らないし、カップヌードルの値段もわからんだろうな。
国会でそんなことは聞いても何の政策論議にもならんだろう。

ただ、自分が心配したのは、麻生が400円と答えたということより、それだけが話題になってしまう社会の構造の方だ。
昨年、あれだけ盛り上がったテロ特の審議。しかも、解散が遠のき、戦闘モードになったはずなのに、民主党の代議士はあきらかに勉強不足。
ハマコーのせがれの防衛大臣もやはりあきらかに大丈夫かな、というかんじ。
そして、マスコミも世間も委員会審議と関係ない別件質問ばかりがクローズアップ。

去年の審議を思い出すにつけ、今回の金融危機は、日米同盟について、あるいは、日本の安全保障について、アメリカとどう付き合うのか、という長期的な面を真剣に考えるチャンス・・
というか、現実は、アメリカがいつまでも世界の警察官でやってける、カネが底をついちゃったらどうするんだろうか、という局面になりつつある。
ここで出てくるのが、モンロー主義という奴である。
昔、アメリカは第1次大戦の後、国際連盟を提唱しながら、結局、加盟しなかった。
ほかの国がどうなろうと、アメリカは関係ない。やっていける。
簡単に言えば、GMは買うけど、トヨタはいらん、というわけだ。
そうなったら、というか、そうなりつつあるかもしれんのだ。
だから、世界で2番目の軍事費を抱えてるのに、太平洋艦隊との共同作戦としてしか、構築されていない日本の自衛隊について、もっと議論してもいいじゃないの。
そんな時に、野党の勉強不足の質問に、見事ひっかかってしまったのはご愛敬としても、結局は世間も、そんな視点はみじんもなく、400円と答えた麻生についての論議ばかり。

これは、バカでそんな議論をしてるんだろうと、昔は考えていた。
でも、実際は違うんだな。
はっきり言って、日本人は、この議論をしたくないんだ。
ホントにね、日本は骨抜きになったんだな、と思う。
どんな議論が起きても、日米の根本にかかわる議論は避けてきたのが戦後60ン年でしょう。
先制攻撃も核保有も、あるいは安保廃棄も非武装中立もみんなまとめて議論すればいいじゃない。
アメリカと戦争被害者の批判をタブーとした安全保障論議なんてありえない。
ウヨクの方は、アメリカを、
サヨクの方は、戦争被害者を、
なんでもっと相対化できないんだろう。
安全保障を語ることは、カップヌードルが400円かどうかではない。
アメリカなしでやっていけるか。
そう、結局、敗戦からずっと、日本は尊皇攘夷の機会を失っちゃったままなんじゃないだろうか。