2002年から企業の業績が回復しはじめ、最高益を更新した企業が上場企業の
30%前後に達したといわれる。今春の自動車や電機に続き鉄鋼大手も
07年度の6年ぶりの賃上げが報じられている。
我々は、最近までの原油の1バレル70ドルに怯え最近の下落に少し安心を
覚えているが、一方で「産業のビタミン」と呼ばれるレアメタルの価格の
急騰している現実に恐怖を覚えざるを得ない。
(以下「日経ビジネス」10.30号から)
主なレアメタルとその用途、最終製品をみると
Sb アンチモニー・・・・―難燃助剤、パソコンやテレビの外枠
W タングステン・・・・・特殊鋼、超硬工具、白熱電球
Pt プラチナ・・・・・・・触媒、自動車用排ガス浄化装置、電池触媒
REEレアアース・・・・・・永久磁石、ハイブリッド車、ハードディスク
In インジウム・・・・・・液晶用電極、液晶テレビ
などである。
そしてこれらの価格上昇率は、03年1月と06年9月の最高値比較でみると
2倍から6倍弱であり、Inインジュムに至っては11.5倍の上昇率である。
この高騰要因は、これら金属が特定の国に偏在する、原油価格につられ
高騰、資源ナショナリズムの高まり等にあるといわれる。例えば中国は、
レアアース、タングステン、アンチモニー、インジウムがそれぞれ世界の
約93%、88%、82%、34%を占めている。
加えて、中国が経済発展で需要が急増し、今までの輸出奨励から統制に
転換していることも大きな要因であるといわれる。
日本は世界から分散調達しているが、どの金属も備蓄目標の42日分に
程遠い現況である。ニッケル23日、タングステン21日、コバルト24日
などの備蓄状況である。
日本の景気を主導する自動車や電機などハイテク産業は、レアメタルの
上で成り立っていることを考えると末恐ろしい。
現在日本に問われる外交に食料、安全保障以外に資源もあることを
認識させられるレポートである。
- 立石 泰則
- ソニー インサイド ストーリー
