- 五木 寛之
- 風に吹かれて
1967年の週刊誌連載エッセイ「風に吹かれて」に続き、最近「新・風に吹かれて」を書いている作家五木寛之氏と重松清氏との対談集(「月刊現代」9月号)がなかなか面白い。
五木氏は、風に吹かれての生き方とは先ず家の外に出て素肌をさらすことであり、いつも新しい所に身を置いて、知らない人と話をしたり、(今まで)食べたことのないものを食べてみることだという。
団塊世代の人は、2年後に定年を迎え今までの同僚と会えなくなる寂しさや不安を感じている人が多いが、定年はむしろ新しい人たちとの出会いのチャンスでもあり、
趣味でも服装でもガラッと変えればいいという。
自分の呼吸も風の一つであり宇宙の呼吸と自分の呼吸をシンクロさせれば、大きなものの中に自分があるんだという心強さを感じられ、孤独や不安感がなくなると。
そして、あまり計画的でなくその時の気持ちに素直に従って旅に出かけることを勧めている。旅先ではあっと驚くような全く新しい発見があり、人間はホモ・モーベンス(移動する動物)であると実感するという。
そして、最近多発している家庭内での殺傷事件も父親が
「子供と向き合う」のでなく、「ひとり」で歩く父親の孤独の背中を見せる為にも
一人旅にふらっと出かけよともいう。
作家の五木寛之さんらしい生き方であるが、確かに我々団塊世代は「風に抗する、逆らう」ように、肩肘をはって青春や社会人生活を送ってきた気がする。
ここで、五木流「風に吹かれて」流行き方を考えて見たいものである。