昨日、国土庁の2006年度の路線価が公表されたが、全国の平均路線価が前年比0.9%ながら14年振りの上昇である。(8月1日付け日経新聞より)
(注)路線価は、相続税や贈与税の算定基準になる土地1平方メートルあたりの標準価額で、国税庁のHP(http://www.nta.go.jp/ )で全国の路線価が見れる。
三大都市圏は、東京圏3.5%、大阪圏0.7%そして名古屋圏は2.1%とそろって
上昇したが、地方は下げ幅は前年より縮小したものの5.7%の下落と「都市と地方の格差の拡大」を示している。
路線価トップは東京・銀座(鳩居堂前を含む銀座中央通り)が21年連続首位をキープし、前年比23.8%上昇の1平方メートル当たり1,872万円(坪当たり6,177万円)と庶民には想像のつかない金額である。
都心でも住居に人気の高い青山や麻布などでは、実勢の取引価格は路線価評価額の2~3倍超えといい、高級マンション需要も高い港区の高級住宅街では「過剰な人気」と「ミニバブル」現象をきたしているという。
「児孫のために美田を買わず」は西郷隆盛の名言だそうであるが、日本人は依然「子供に遺産を残したい」が67%もいるが、最近はようやく「自分の資産は自分で使いたい」が2年間で約4%増え、約18%になったという。
そして、遺言信託で「故郷の環境団体に寄付したい」という故郷思いの人や目が不自由な親族を持つ人や犬好きな人で日本盲導犬協会に遺贈(05年度1億4千万円)している人もいるという。本当に奇特な人であり、「心の資産家」でもある。
この地価上昇で益々富が増加した資産家には、トマス・モアの「巨万の富を擁して身動きができなくなるよりも、多くの心配や苦労から逃れてのびのびと生活する方がどれだけ幸福か」を送りたいものである。
- 奥村 宏
- 株式会社に社会的責任はあるか
