エズラ・F. ヴォーゲル, Ezra F. Vogel, Bernard Krisher, 福島 範昌, バーナード クリッシャー
ジャパン・アズ・ナンバーワン―それからどうなった

最近、成果主義の見直し・一部年功制の復活そして人財論が盛んに議論されている。

長い不況のトンネルから抜け出した今、1980年代からアメリカの経営手法―成果主義やMBA(経営修士)の重用等―について再考する余裕と弊害が出てきたからであろう!

経済同友会終身幹事、富士ゼロックス相談役最高顧問で、日本を代表する国際人といわれる小林 陽太郎氏が「精鋭生む国を再び」と声高に叫んでいる。(「日経ビジネス」5.22号より)

小林氏の主張で共鳴するのは、日本では子供に株取引を教えるやビジネスゲームを取り上げるまでもなく、「ハウツー漬け教育」が蔓延しているという。

米国をはじめとして欧米では「リベラルアーツ」の教育がしっかりしている。

人類の歴史、哲学、思想、倫理などの人として身につけておくべき深い教が重視されているという。

米国のCEO(最高経営責任者)には、単に実利的なノウハウを学んだ人だけでなく、歴史学専攻などの人が多いという。

小林氏自身も43歳の時に、米アスペン研究所主催のセミナーに参加して、不朽の古典や哲学書を読んでの自由討論を経験して自分が変わったともいう。


そして、リーダーは真の人間的な厚みが人を魅了し、人を動かすことを身をもって認識したという。

確かに、米国駐在生活でも自分の部下yあ幹部が実にいろんな知識を身に付け、食事をしながらの議論を楽しんでいたのには驚いたものである。

一方、日本では今までの35年強のサラリーマン生活で、エリートといわれる人や上司の中その懐の深さを感じさせる人は稀有であり、大概は新聞、テレビ等をニュースソースとする単純なスポーツや芸能界の話を聞かされるのが常であった。

ハウツーをいくら知っていても部下はついてこないのは明らかである。

そのハウツーは、時間が経てば部下に簡単にマスターされ自分の存在感がなくなるのは自明である。

日本にはそんなリーダーが実に多い。現在国際大学理事長の小林氏の今後の活躍に期待したい。