今朝の日経新聞では、4月末の株式投資信託の残高がバブル期の1989年末の最高記録を16年4ヶ月振りに上回り約45兆円6千億円となったと報じている。
これは、長年の預貯金の超低金利や株式相場の回復そして個人顧客の増加要因といわれる。
特に個人顧客の増加は、従来の証券会社のほか銀行、郵便局の窓口での取扱う自由化によることとハイリスク・ハイリターンの認識の浸透と考えられる。
特に、株式投資のネット利用の急増には顕著なものがあり、ネット証券会社の増加や若いデートレーダー族の輩出現象が起きている。
しかし、その一方で嘗て証券界の中心として隆盛を誇っていた兜町は衰退を辿っているという。(「日経ビジネス」5.15号特集『兜町哀歌』)
この記事で、裸一貫から立花証券を築き上げた立志伝中の人物で、1953年のスターリン暴落、61年の岩戸相場を終焉そして90年の地価暴落を予言した石井久相談役は、今の相場をこう読んでいる。
「あと2年~3年は堅調な相場が続くが、これからさらに10年は続かない。来年の衆議院選挙後の政局の混乱や消費税の引き上げショックに、市場の慢心が重なると相場は危険である。」と。
「活況を呈すると、慢心して暴落する歴史を繰り返している。そんな世の中であることを踏まえて対応していくことが大切」のご託宣は、今も毎日5時間の読書、長年の知恵者との会話そして短波放送の情報から出てきたものだけに間違いないであろう。
株式だけでなく不動産相場も、銀行貸出の直接や不動産ファンド経由で活況を呈しているが開発プロジェクトやビルの飽和状態、金利の上昇から警戒水域に来ているのではなかろうか?
最後に立花相談役の話を紹介すると、立花さんが地価の大暴落を予言した頃、ダイエーの創業者の中内氏に土地の売却を進言したが、中内氏は聞き入れられなかった。それが今日のダイエーの現実に繋がっている。
世の成功者は、まず自分で勉強や思考する人であり、他者の意見を素直に聞く人、多くの進言者(社内外を問わず)を持つ人であろう。

