今の日本の株式業界は第三次IPO(新規株式上場)ブームと言われており、ここ数ヶ月は多くの企業が新興市場に上場している。
株式ブームと長く続く預貯金の低金利を反映し、日経ビジネスの読者アンケートでも既に株式投資をしている人は71.3%でこれから始めたい或いは投資額を増やしたいと
考えている人は60.8%とでている。
しかし、資産運用の先進国アメリカでは、2001年のエンロン、ワールドコム、タイコ・インターナショナルの破綻に大手のアーサーアンダーソン会計事務所の粉飾決算への関与事件が起き、最近の米国民は職業や投資対象の選択が変わってきているという。(以下も「日経ビジネス」4.24号より)
米国の投資家は、従来の小さいが将来性のある企業から「インカムストック」と言われる安定して配当を継続する企業を尊重するようになっているといわれる。「米主要企業の過去5年の株式収益率ランキング」では上位にIT企業より流通や素材企業が目立っている。
また同時に、上場へのコスト増や上場後のコーポレートガバナンスの維持費増を避けるために、株式上場をしないLLC(合同会社)が100万社を超えたり、流通大手のUPSでは個人がインデペンデント・コントタクター(個人業務請負人)として働き、トラック運転手が皆社員かつ株主の従業員中心の経営が行われ、従業員の会社への忠誠心が極めて高いという。
日本でも上場コストは高いものがあり、上場を選択しない経営者も多いと聞くが他方で若いIT経営者に代表されるように創業者利得のみに目がいき、その後の企業の成長や社員の待遇改善をおろそかにする経営者も多いのも事実である。
常に米国の後尾を追いかけている日本である。これからの株式投資は新興のIT企業から社員や株主を大切にし健全経営をする会社が選ばれていくであろう。
現にその兆候が現れ始めた昨今の日本の株式相場である。
