　蝦読weeklyです。

ダンテ著　『神曲　煉獄篇』『神曲　天国篇』
　言わずと知れたイタリアの大詩人の叙事詩。
　煉獄っていう概念がなかなかピンとこない、なおかつ内容が哲学っぽくなっていくので、何度読んでも煉獄篇ってわからないんですよね。難しいです。救われる可能性のある魂が浄化される世界。その考え方がないもんなぁ。天国篇は天国にいる人たちの列伝ぽい展開になっていつつ、ダンテの抱く様々な疑念に答えていく内容なのですが、これまた輪をかけてわからない（汗）。ラストはダンテが想いをよせるベアトリーチェはダンテのもとから離れ、ダンテもまた天国の片鱗のようなものを感じとるようですが、ベアトリーチェとは別の場所で終わることには一種の物哀しさを感じる次第です。
　私から見た『神曲』の世界観は、一旦読み始めると引きずり込まれる感じがあります。何書いているのかわからないのに、この世界に浸っていたい。不思議なものです。

夏目漱石著　『三四郎』
　私の年末の風物詩の一つ。『三四郎』読み。今年も無事に終了しました。
　もう何度も触れている作品なので、改めて触れることはありません。とりあえず、美禰子が何回読んでも魅力的。

川原繁人著　『なぜ、おかしの名前はパピプペポが多いのか？』
　小学生を対象にした授業を書籍化した本です。
　言語学の分野に初めて挑戦しました。といってもタイトルからわかるようにとっつきやすい。でも、読んでいくと専門的なこともフォローされていて、なるほどなぁと感心させられることしきり。小学生の疑問が言語学初級者の私にも「そうそう、そこはわからんよね」と思えるものばかり。濁点、半濁点、おかしの名前はもちろん、プリキュアやポケモン、子どもの言い間違い、方言まで、とにかく多様でかつ簡易に触れられていて、「へええ」とか「ほおおお」とか言いながら読みました。内容を他人に語りたくなる本です。

　今読んでいるのはこれです。

　きっと2023年最後に読む本になるんだと思います。
　敬愛するスケザネ（渡辺祐真）氏がまとめた本ですし、今年印象に残った本のひとつが『A.ウェイリー版源氏物語』ですし、来年の大河ドラマの主人公は紫式部ですし、もろもろ楽しみな本です。

　ということで、蝦読weeklyは2023年最終更新です。
　今年も多くの本と出会うことができましたし、多忙な中でもいい時間を過ごせたのもたくさんの本のおかげです。

　2024年は読書の目標が３つあります。
　Kindleで『南総里見八犬伝』の全訳読破チャレンジ（全12冊）
　『銀河英雄伝説』全巻再読チャレンジ（全10冊）
　『芥川龍之介全集』に手を付ける笑
　読書の年間目標は大部分達成できないんですが、今回はあくまでも「チャレンジ」「手をつける」なので、きっと達成できるでしょう笑。

　来年も良い本と出会えますように！

　本に感謝！

蝦読weekly 20231225～1230