　1日遅れの蝦読weeklyです。
　今週読了した本はこちらです。

ジョン・サザーランド著　『若い読者のための文学史』
　イギリス文学を中心に、神話・聖書から現代の文学までの概説をまとめた一冊。
　それなりに作品は読んでいますが、そこまで海外の作品は詳しくないので、知っている作家・作品から今回初めて知るものまで。英文学を中心と海外文学の歴史を語るには欠かせない話がズラリ……なんでしょう。読んでいて興味深かったのは、ヴァージニア・ウルフの話かな。『ダロウェイ夫人』は読みましたが、まだ未読の作品ばかり。ファンの多い作家だけに、どんな感じなのか、今後読んでいくのが楽しみになりました。大好きなカフカの話にも触れられていて、また作品を読んでみようかな、と。他にも『カンタベリー物語』『ベーオウルフ』にも興味津々。積読を増やしてしまうの必至です。

池田雅之著　『猫たちの舞踏会』
　『若い読者のための文学史』でも『キャッツ』について触れられていたので、詩集の前に本棚に眠っていたこちらを、ということで手に取りました。
　T.S.エリオットの詩集とミュージカルの違いや内容の解説。ミュージカルの『キャッツ』は１度しか観たことはありません。印象に強く残っている一方でストーリーはよくわかりませんでした。登場する猫や物語、テーマが詳しく書かれている本著を読んだ後なら、別の楽しみ方ができたかもしれません。ミュージカルの方も俄然観たくなってきました。何だかんだラム・タム・ダガーが好きかな。

カミュ著　『異邦人』
　『若い読者のための文学史』に触発され恥ずかしながら初読。母の死を境に運命が大きく変わった男の物語。
　正直、主人公の行動には不可解な点を感じざるをえません。一方で人間ってこういう一面はあるよな、という思いもしないではありません。秘められたテーマを読み取ることはできませんでしたが、嘘をつかない人間の姿とでも言えばいいのでしょうか？　物語としては読みやすい量なので、いずれ再読するでしょう。

蝦読weekly 20230305～0312

蝦読weekly　20230305～0312