前回のお話で述べた様に、我が家は農家を営んでおり、家には自分達で栽培した野菜や米がたくさんあります。

また冬場には有り余った時間を利用して膨大な量の漬け物や手作り味噌なんかも発生します。

そういった食材達を私達は田舎暮らしの付き合いとして御近所さんや遠方各地の親戚等に送ったり、ちょっとしたお礼や手土産の品として贈りあっているのですが、ここで1つ弊害があります。

なまじ普段、大量の野菜を見ているせいなのか1度に送る量がハンパじゃないんです。

一時期、私が地元を離れて一人暮らしをしていた頃に母が送ってくれた荷物の一例を書きますと

1、ジャガイモ 10キロ
2、白菜    2個
3、米茄子   6個
4、自家製漬物 1キロ

念の為に言うとコレが1回に送られて来る量です。

冗談ではありません。本当です。

繰り返して書きますが、私はこの時、一人暮らしです。

いくらある程度、貯蔵可能なジャガイモといえども1度に10キロは無理です。

母に“送ってくれるのは有り難いけど量を加減してくれ”とお礼がてらの電話で伝えると母は「足りなくてさびしい思いをするよりは、ちょっと多い位が丁度良い。もし多ければ周りの友達にでもあげればいいじゃないか。」と、全く聞く耳を持ちません。

私も文句を言おうにも、そう言った豪快な母の不器用な愛情が理解出来たので文句を言いつつも有り難く、戦々恐々として季節の折に届く大量の野菜達を迎え入れていたんですが、今にして思えばこの頃から母はフリーザ様の片鱗を見せ初めていたのかもしれません。

更に続きます。