これからのネット広告代理店 その1 | 海老根智仁オフィシャルブログ「エビブロ。」Powered by Ameba

これからのネット広告代理店 その1

ターゲティング広告の拡大に伴って、広告会社に求められる役割が変化する、ということを書きたいが、その前にターゲティング広告を成功させるための要件について話さなければならない。

結論を先に書いてしまうと、

1. 正確かつ創造的なターゲティング分析
2. きめ細やかな広告運用
3. 迅速・正確な効果検証

の3点である。

たまに誤解されることもあるが、 ターゲティングといってもユーザー個々人を判別して広告を出すわけではない。

あくまで匿名のユーザー群の中から、ネット上の行動を元に興味を持ちそうな人々の「条件」を類推し、その条件に該当する人々に広告を配信するわけである。
もっとも単純なのは「直前に自動車のサイトを訪れた人にだけ自動車の広告を表示する」のような考え方だが、それだけでは広がりがない。

ゆえに「自動車のサイトを訪れた人だけではなく、他にどのような行動をとっている人々が自動車の広告に興味を持つのか」を洞察することが重要になる。
それが一点目の「正確かつ創造的なターゲティング分析」だ。

そのように様々な角度・切り口から配信先ユーザーを抽出し、さらに各属性ごと・端末ごと(PC、ガラケー、スマートフォン、タブレット端末など)にクリエイティブやフリークエンシーなども変えていくとなると、初期の配信設定だけでも手間は膨大になってくる。それを面倒だからと言って避けていては成功確率は高まらない。

ゆえに「きめ細やかな広告運用」が必要となる。
(そのクリエイティブやフリークエンシーまでも予測するサービスもでてくるであろう)

さらに、いくら緻密に仮説を立てて臨んだとしても、その仮説が誤っていた、あるいは、より効果の高いやり方があった、ということは当然起こりえる。

幸い、ターゲティング広告というのは「対象者は1万人いるが、そのうち1000人だけに配信してみる」といったテストマーケティングが容易である。

「迅速・正確な効果検証」を行い、絶えず仮説を修正しながらPDCAサイクルを回すことが必須なのだ。
広告会社の役割も大変重要になってくる・・・