法的措置や、実家・職場への連絡など、
妻の強烈な行動をきっかけに、「目が覚めたように」妻の元へ戻る夫たちを見かけます。
一見すると、
道徳的に目覚め、反省し、家庭を選び直したようにも見える。
しかし、その内実を少し冷静に見ると、
起きているのは価値観の変化ではなく、
損得勘定の再計算である場合が少なくありません。
妻の行動によって、
仕事、財産、社会的立場、世間体といった
「失うと困るもの」が一気に可視化される。
その結果、夫にとって妻の元へ戻ることは、
再び愛を選ぶ行為ではなく、
最悪の事態を避けるための緊急着陸になります。
そこにあるのは降伏であり、保身です。
「これ以上はまずい」
「一旦頭を下げて、嵐が過ぎるのを待とう」
そうした判断の積み重ねにすぎない。
また、一度心が外に動き、
別の相手と深く繋がった時点で、
妻に対する純粋な罪悪感は、
すでにかなり薄れています。
その代わりに支配するのは、
「怖い」「面倒だ」「これ以上こじらせたくない」
といった感情です。
妻を安心させるために、
突然態度を変えたり、
相手を悪者にしたり、
「洗脳が解けた」ように振る舞うこともあります。
それもまた、生活基盤を守るためのコストとして
割り切られている場合が多い。
外形上は「戻った」ように見えても、
内側で起きているのは回復ではありません。
ただ、リスクが高くなった方向から
一歩退いただけです。
行動だけを見て安心するのか、
動機まで見て判断するのか。
そこを取り違えると、
同じ構造は形を変えて繰り返されます。
「目が覚めた」のではなく、
損をしない方向がはっきり見えただけ。
そう捉えた方が、現実に近いケースも多いのではないでしょうか。
※ 記事の内容や表現は筆者のオリジナルです。
引用・転載・リブログなどの無断利用はご遠慮ください。
