名前のない関係が、静かに形を帯びていく。
最近、彼といると
『関係の輪郭』のようなものが
少しずつ見えてきた気がする。
まだ言葉では説明できないし、
どんな名前をつければいいのかも分からない。
夫婦になる予定があるわけでもない。
友達とも違うし、
依存でもない。
ただ、互いの人生にとって
「なくては困る存在」になりつつある。
それは、
強い感情で燃えていく類のつながりではなく、
生活と心にゆっくりと馴染んでいくような、
静かで深い変化。
誰かが何かをしてくれるから嬉しい、
という関係ではない。
『この人なら大丈夫』と思える。
『この人となら大丈夫』に変わる。
その積み重ねの先に、
新しい形が生まれてくる。
お互いの生活の中心には
別の守るものがある。
それは変えられないし、変えるつもりもない。
でもその外側に
ごく静かに、
「ふたりで共有する領域」が育ってきている。
未来を急がない関係。
所有しない関係。
約束で縛らない関係。
言葉が少ないのに、
信頼だけは濃い。
彼の決断や変化を、
私はただ受け取るだけでよくて、
私の未来もまた、
彼に握られていないからこそ自由でいられる。
そんな関係が
少しずつ形になっていくのを
はっきり感じる。
この関係は、
立場や制度で定義されるものではなく、
静かな選択の積み重ねでできていく。
それを理解できた今、
私はようやく
ふたりの新しい形を受け入れる準備ができた。
ただ、そばにいる理由が
お互いの中で自然に育ってきた。
その自然さこそ、
いちばん確かな未来の形なのだと思う。
