はじめて芽生えた、『安心という感情』。
彼といる時間の中で、
何より驚いているのは
『安心』という感情が
自分の中に育ってきたことだ。
安心。
ほんの数年前まで、
私の辞書には存在しなかった言葉。
誰かを信じることは、
自分を差し出すことに似ていて、
そこには必ず痛みがつきまとう。
そう思い込んでいた。
でも、彼は違った。
信じさせようとしないのに、
結果として信じてしまう。
捕まえようとしないのに、
結果としてそばにいたくなる。
言葉で約束しないのに、
行動が約束になってしまう。
『安心』は、
「大丈夫」と言われて得るものではなく、
相手が揺れないことで
じわじわと心に積み重なっていくものなのだと
初めて知った。
そして今の私は、
恋愛という名をつけなくても、
夫婦という枠がなくても、
この安心だけで
十分に生きていける気がしている。
彼が未来をどう選ぶか。
それを待てるのは、
この安心があるからだ。
安心のある場所で人は、
やっと『自分の速度』で生きられる。
私は今、
その速度を取り戻している。
