妻たちのブログの中には、
過去の不倫を軸に夫を責め続けながら、長く夫婦を維持しているケースがあります。
その痛みは深く、簡単に片づけられるものではありません。
ただ、気になるのは、
論点がズレたまま時間が経ってしまうことです。
たとえば、
「子どもが思春期だったから」
「外見は保っているのに」
「自分は夫を拒否していないのに」
といった『外側の理由』でレスの説明を試みる人がいますが、
これらは夫婦関係の本質とは関係がありません。
むしろ、
それらの条件が揃っているにもかかわらず、
なぜ夫は外に目を向けたのか——
そこを見つめなければ本質には辿りつけないでしょう。
レスが進む背景には、
外見や生活環境よりはるかに大きな、
『夫婦の内側で積み重なってきたもの』があります。
価値観のすれ違い、
会話の癖、
反応の仕方、
小さな失望や諦め。
それらは結婚当初には存在しなかったはずのもので、
年月の中で少しずつ積み上がっていきます。
夫が正しいという話ではありません。
ただ、
夫が妻に対して『その気にならなくなった』という一点が、
レスの大枠を最も説明してしまう
という事実はあります。
ここを見ずに、
「家庭の状況が特殊だったから」
「外に誘う女が悪い」
「過去の不倫が全ての原因だから」
という視点だけで考えていると、
問題の核心には永遠に触れられません。
本当に向き合うべきは
『過去の出来事そのもの』ではなく、
夫婦の間で長年積み重なったものの方です。
そこを見つめなければ、
どれだけ過去を責めても、
心の回復には近づけないのだと感じます。
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