夫たちの多くは、家庭を「責任の場」として生きています。
そこに愛情がないわけではありません。
むしろ、『責任を果たすことこそが愛』だと信じている人も多い。
けれどその在り方は、長い年月のうちに
『感情を置き去りにした安定』をつくり出します。
最初は小さな違和感から始まります。
仕事を理由に家庭の話題から逃げるようになったり、
感情的な話題を避けるようになったり。
でも、彼ら自身はそれを「大人のバランス」だと思っている。
感情を出さない=落ち着いた自分、という誤解のもとに。
やがて、その「感じない習慣」が彼らの内側を静かに腐食させていきます。
妻が気づくのは、彼らがすでに心を離したあと。
「どうしてそんなに簡単に?」と妻たちは言うけれど、
夫たちの心はもう、痛みを感じるほどの距離にはいないのです。
これは『愛が冷めた』のではなく、
『感情の麻痺』という形で、心が生きる力を失っている状態。
責任感が強く、誠実に生きようとしてきた人ほど、
この麻痺を抱えやすいのかもしれません。
けれど、中にはそこから再生していく人もいます。
「責任のために生きる」ことから、「心の声を聴いて生きる」方へ。
それは、これまで守ってきたものを壊す痛みを伴うけれど、
『本当の誠実さ』を取り戻す道でもあります。
夫たちの本音は、軽さではなく、
「感じる力を取り戻したい」という深い衝動の中にある。
その瞬間、人はようやく「生きている」と実感できるのかもしれません。
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