ある妻は不倫相手を徹底的に追い詰めることを
『正義』として語っていました。
けれどその言葉の奥にあるのは、
夫への愛でも、正義でもなく、
「怒りでしか生きられなくなった心」でした。
訴訟や制裁を重ねるうちに、
怒りそのものが日々の支えになっていく。
そうなると、もはや「勝ち負け」ではないのです。
怒りを手放した瞬間、自分が空になる。
だから、戦い続けるしかなくなる。
本当は、不倫が起きる前から
彼女の中には不満や孤独、満たされない日常があった。
夫に対しても、家庭に対しても、
ずっと『納得のいかない世界』を抱えていた
不倫はその出口を塞いだきっかけに過ぎません。彼女が戦っているのは、不倫相手ではなく、
「満たされないまま生きてきた自分」。
けれど、それを見つめるのはあまりにも怖い。
だから、他人を『悪』として叩き続ける。
怒りを手放せない人は、
それだけ自分を守るものがなくなってしまった人。
不倫が彼女を壊したのではなく、
彼女の中にあった『空白』が、
怒りに姿を変えただけ。
その静かな事実に気づけたとき、
人はようやく「他人の罪」から自由になれるのかもしれません。
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