夫が家を出たとき、たとえば
「実家にいるからお金に困らない」から
「不倫相手と喧嘩がないから離れられない」から
――そう考えてしまう人は少なくありません。
けれど、そこには『夫がそう望んだから家を出た』という
当たり前の事実が含まれています。
その現実を認めることは、思った以上に苦しいものです。
だから人は理由を外に置きたくなる。
環境のせいにすれば、心が少しだけ守られるからです。
けれど、そのままでは何も変わらない。
「夫が戻らないのは外的な事情のせい」と考えているうちは、
夫婦の断絶は静かに固定されていきます。
夫はきっともう、誰かを責めたいわけでもなく、
自分の中の何かを守るために『外で生きる』ことを選んでいる。
そう捉えると、少しだけ風景が変わって見えるかもしれません。
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