「不倫した夫なんて、許せるわけがない」
「何年経っても、すっきりしない」
そう語る妻たちは少なくありません。
それは自然な感情であり、誰も責められるものではありません。
裏切られた痛みは、時間が経てば消えるというものではないのです。
けれど――
許せないのに一緒にいるという選択には、
「現状の方がまだまし」という思考が根底にあります。
離婚という未知の不安よりも、
『形だけでも保てている安定』の方を選ぶ。
それは本能的な防衛でもあります。
再構築が本当に成功している夫婦は、
「許せた」から続いているのではありません。
愛や信頼の再生が、痛みを上回ったから続けられているのです。
そこには夫の誠実な反省と、妻の内面的な整理が伴う。
お互いの努力が、新しい関係として積み上がっていく。
一方で、「許せない」と言いながら元に戻ったままの関係では、
夫は大して変わっていません。
家庭に『戻った』というより
単に「慣れた場所に居座っている」だけ。愛ではなく、惰性と安堵の産物です。
そうした夫婦では、時間がいくら経っても傷が癒えません。
なぜなら、どちらも動いていないから。
夫は変わらず、妻は許せないまま止まっている。
その「静止」が、年月を経ても苦しさを更新し続けてしまうのです。
本当に必要なのは、
「許す」か「許さない」かという二択ではなく、
『これからどんな関係を生きたいのか』を選び直すこと。
どちらを選んでも、自分で選んだと納得できることが、過去を未来へとつなぐ唯一の道です。
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