考えれば考えるほど、シンプルで残酷な事実に行き当たります。
結局、恋愛市場は「一部の強者」以外には勝ち目がないのではないか、と。
結婚した瞬間、人は「これで自分も同等だ」と錯覚してしまいます。
夫婦という形式に守られて、互いの立場が保障されたように感じるからです。
けれど、心の世界はそう単純ではありません。
倫理的な規範が「守るべきこと」として存在するのは、
実際の人の心の動きがそれに沿わないからでしょう。
「してはいけない」と誰もが知っているのに、
そこに惹かれ、踏み出してしまう人がいる。
それは強者の魅力や影響力に惹かれる心の働きがあるからであり、
その揺らぎを止められないからこそ「倫理観」という戒めがあるのです。
夫婦や制度が心を縛ってくれるわけではありません。
最後に残るのは、やはり人としての選択。
「残酷な現実」を見据えながら、それでも自分はどう生きるのか──
その問いから逃げられないのだと思います。
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