◆ 「あの人さえいなければ」という思い
不倫が発覚したとき、多くの妻は相手女性に強い怒りを向けます。
「彼女さえいなければ」「夫が惑わされることもなかったのに」と。



その気持ちは自然です。裏切られた痛みの行き場を探せば、目に見える存在である相手女性に集中するのは当然とも言えます。






◆ けれど、もしその人でなかったら
しかし冷静に考えてみてください。

その女性がいなかったとしても、夫がすでに「揺らぐ状態」にあったのだとしたら…





次に現れた別の誰かに、やはり同じように心を動かされていた可能性が高いのです。
つまり「誰かに出会えば揺らいでしまう」環境や心の隙間こそが、夫の現状なのです。


相手女性はたしかにきっかけではあるけれど、原因そのものではありません。






◆ 本質を見誤らないために
もちろん相手女性の言動に非があることもあるでしょう。
けれど、そこにばかり焦点を当てていると「なぜ夫が外に目を向けたのか」という核心から遠ざかってしまいます。

・夫婦の会話が表面的になっていなかったか
・互いに感情や欲求を後回しにしてこなかったか
・「家庭を守る」という言葉の裏で、心のつながりを見失っていなかったか




こうした問いかけを避けている限り、相手女性を排除しても、また同じことが繰り返されるリスクは消えません。





◆ まとめ
怒りを相手女性だけに向けることは、気持ちを軽くする一時の出口にはなるかもしれません。
けれど、それだけでは夫婦の本質的な課題は解決しない。



外に目を向けたという事実の「背景」にこそ、見直すべきものが隠れています。

そこを見つめる勇気を持てたとき、初めて「次は同じことを繰り返さない」ための扉が開くのだと思います。





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