支援を通して出会ったある女性。

頭が痛いとずっと言っていた。

その原因がやっと分かったのです。


脳腫瘍


それは、普通の脳腫瘍ではないらしく、2週間ごとにどんどん大きくなり、数も増えていく。

あっというまに5個まで増えてしまった。その内の一つは良性の中に悪性が入っていて、そのガンは脳内で移動もする。

ガンの名医も初めて見たという、極めて特殊なガンらしく、日本中から30名の名医らが彼女の為に、盛岡の病院に集結。

10本の針の先に薬をつけ、その日のうちに頭部に差し込んだ。


『この薬が効かなければ、もって3年だと思って下さい』


そう先生の口から言われたそうです。


ガンとストレスは切っても切り離せない関係だというのは分かっている。

でも、復興地で懸命に生きている彼らから、ストレスを取るのは難しい。

同じ境遇にいない私達には,到底理解できない仮設住宅での生活や仕事の事など、様々な苦悩があるのです。
更に、家族や友人らを亡くした彼らからどうやってその苦しみを取ってあげたらいいのでしょうか?


頑張るとか、頑張ろうとか、そんな軽々しい言葉はお互いに出なかったし、出せなかった。

『余命告げられても、死ぬなんて全然思ってないんですよね。津波から逃れ、生き残ったんだから・・・。』


私も彼女から『生きる』という強い生命力を感じるのです。

2度の大きな生死を彷徨う経験をした彼女。
2度あることは3度ある。

そう、3度めの大きな難関もクリアして欲しい・・・。



生きようね。