中野の駅に挟まれた
路地裏の
小さなお店
そんなお店には
これまた
小さな人間ドラマが見え隠れ
人生の苦味と
海老の香ばしさで
人を魅了する
エビ麺屋さんと言えば、、
どうも、エビ麺専門店It's shrimp!です。
「マスターーーっ、お客さん連れて来たよーー!!」
「あら、どーも!いつも、ありがとうございます!!」
「あ、、お世話になりまーーす、、」
歓楽街の側だからか
スナックやBARで昼頃まで飲んで
〆に寄って行かれる方も多い
我らがIt's shrimp!
「はいよ!エビ麺お待ち!!」
「わ~い、、」
「いやー、もう腹一杯だけど、、この海老の匂い嗅いだらイケちゃうよね!」
ズルズル、、
ズルズル、、
「それでさー、ママに言ったの、、保さんは断ってくれって、、」
「うんうん、そうか、、でも商売だしね、、難しいとこもあるんじゃない?」
「それは私も大人だから分かるよ!でもさー、他のお客さんの目もあるじゃん!!今日だってさ、酷いんだよぉ、、」
「何か言われたの??」
「このクソババア、早く水割り持ってこいだとか、、いちいち酷いの!もう、、耐えられなくて、、グスン、、」
「早くエビ麺食べちゃおうよ!冷めるからさ、、ごめんね、大将!」
「あ、いえいえ。大丈夫です、ゆっくりしていって下さい!」
「うう、、グスン、、ごめん、、私、、こんな弱い所見せたの初めて、、うう、、ズルズル、、」
「でもさ、、ママの言い分もあるからさ、、今度私も行くし一緒に話しようよ、、ね!、、、ズルズル、、」
「うん、、ありがと、、エビ麺美味しいね、、ズルズル、、」
「でしょー、、wwwほら、泣かないの!海老みたいに胸張ってエビエビしちゃいなよ!」
「イエッサー!!wwwズルズル、、あー、、美味しー、、www」
、、、
、、、
、、、
俺はマエストロ
お前らはオーケストラ
どんなくたびれた
楽器を持つオーケストラだろうと
俺が
魔法の海老出汁の
タクトを振りかざせば
愚痴を吐き出させ
長年染み付いた錆も落とし
エビ麺をズルズル食べさせる
そして
この世の物とは思えない
甘美で華やかな
"美味い"の音を導き出し
お腹の虫も
スタンディングオベーション
さあ
中野の迷える子羊よ
うちに来るがよい
海老の香りと
心地の良い空気
唯一無二なオーケストラ
響き渡れよ
この中野の美しいま、、、
「う、、ゴメン、、トイレ行ってくる、、、」
おぇぇぇぇっっ、、、!
お、、お、、おぇぇぇっっ、、、!
、、、、
、、、、
やれやれだぜ、、
さーてさて
明日の土曜日は
サタデーシュリンプDAY
![恋の矢](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/033.gif)
酒に飲まれて
愚痴を吐き出しても
海老を吐き出しちゃあ、駄目だぜ!
海老は
そんなお前の味方なんだからな
明日も待ってるぜ
せーの
It's shrimp!