あっ、と驚いたカツとコロッケの話
20数年前のある日、僕は題名が無い音楽会の収録の仕事をH木さんにもらってサントリーホールにいた。
ゲネプロと本番の間の2時間休憩?で向かいビルの揚げ物定食屋でフライ盛り合わせ定食をラッパセクションの人たちと食べていた。
そのなかの1つが一口カツの様相で最後の1つに残しておいた訳だが・・・食べてみたら何とコロッケだったので思わず「あっ!」って小声で言ってしまった。
その瞬間、それまで隣で穏やかだったH木さんが一変。
例の高見山のようなハスキー声で
「お前、今『あっ!!!』っていったろ?!」
と凄まじい勢いで突っこまれ、別に悪い事をした訳でもないのに
「え、そうですか?いいましたっけ?」
とトボケてしまったら更に勢いを付けて
「いや、お前は今絶対に『あっ!』って言った。カツだと思ったのにコロッケだったんだろ? 俺は、き・い・た!!!」
そんなこんなでその時はその時で楽しかった訳ですが僕はその記憶を25年近く忘れなかったので平Kさんの記憶にあるか確かめた訳ですが「記憶には無いけれど確実に自分もコロッケをカツだと思って喰った事がある筈だ」とあの時の勢いを棚に上げて穏やかに他人事のように語られていました。
アレからというもの迂闊に「あっ」と言えなくなってしまい今でもカツを見てもコロッケなんじゃないかと疑うようになってしまいました。
ですのでカツやコロッケをアップされる方はこれからはH木さんをタグ付けてあげてください。
写真は僕が平Kさんと出会った頃のものです。
