試作色々

オケの10日近い休暇で色々と作製しなくてはならないものや試作の進展が有りました。
NYバックのカップやリムをベースにしたモノを作製してみたりしました。
1番のリムに1Cのカップを組み合わせてみたり、とやってみたら意外と良い結果が出たりしました。
1番ベース、1Cのリムに1番のカップのコルネットマウスピースもかなり良い感じです。
しかしNYバックの時代と今の時代で求められるダイナミックスレンジやサウンド傾向が可成り異なります。
スケールは大きくないのですが非常に明確、まとまりのあるツボでコンパクトなサウンド。
現行のものはチーズの名前のようなものも含めて「お話にならないレベル」ですので説明多くを割愛させて頂きますが、音の響きが浅くて薄くかなり地声モードに引っ張られます。
(バックボアも細ってしまっておりエルクハート初期から中期に掛けての10番バックボアといまの10番ではまるで違います。)
残念ながら良い時代の良いマウスピースに巡り会う機会は徐々に減って来ています。
更に残念なのはその良さを知らない人が殆どであり、最近の潰れた音色のものに耳が飼いならされてしまっているので良いものが何かすらわからなくなってしまっている人が増えているという事です。酷いのは浅い鼻つまみ音を「明るくて倍音の豊かな良い音」と認識するケースも。
(インスタントものや添加物だらけの食品で育った人が本物の味がよくわからないのと似ていると思います。)
何れにしても僕は当たりのNYバックのマウスピースを何本か見て吹かせてもらって現在のものとはあまりにも大きくかけ離れている(20年以上前ですら)事に衝撃を受けたのを今でも鮮明に覚えています。きちんとした奏法のときの演奏感覚とサウンドの気持ちよさといったら!!!
というわけでそんな気持ちのよい反応とサウンドを現代スケールで再現してみようと試作をしてみました。
オリジナル現物は手元に有るのですが正直もうちょっと変更したいなぁ、と思う部分もなきにしもあらず。
というわけで盲目的なコピーも作製致しましたが目的は自分が納得する良いものを作る事なので手を加えたヴァージョンに力を入れました。
結構面白かったのはシャーガルのアプレダートをNYヴァージョン/コルネットシャンクで作り直した事でしょうか。
いつの日かこれらの面白い試作品たちを皆さんに吹いて頂ける日が来ればと思っております~
ではでは。