恐るべしエッガー | ~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~

恐るべしエッガー

エッガー社が新しい測定、設計による新ハース・ベルのバロックトランペットを作ったというので4セット入荷致しました。

入って来た4本はスタンダードモデルなんですが僕が1年近く使っているヒストリカル・モデルの楽器よりも鳴りムラや当たりムラの問題点がかなり解消されている上に遠達性のあるサウンドなど実に素晴らしく仕上がっておりました。
しかも凄い事にハズレがない。

この新しいハース・ベルのモデルでヒストリカル製法のモデルはどんな音がするんだろう?という興味もあるのですがスタンダードモデルでこれほどの実力のある製品を世に出すエッガー社には感服のひとこと。

メーカーの方とは当然やり取りをしてある程度データ測定に関しての話は伺っているのですが

「盲目的に数値だけを追い求める事はしません。より良い音程や吹きやすさ、音の良さに貢献出来ると判断した場合には微々たるデータの変更は当然致します。」
とのこと。

当然といえば当然ですがこれだけ"盲目的”に当時のオリジナルを求めている古楽器に染まった人間が多い中でそこを断言するのはメーカーとしては勇気がいるところだと思います。

使うのは人間、聴くのも人間。

今も昔もそれは同じです。

やっぱり現代でも良いもの、便利な物はタイムマシンで300年前に持って行ってもみんな使いたがるでしょうしねぇ。

ツバ抜きなんて絶対欲しいです。

孔だって欲しがるに決まっている....(ここは意見が分かれる...)

欲しくない人は孔のないクルークを別売でオーダー出来ますし、クルークにある孔をネジで閉じる事も出来ます。親指で塞ぐ孔はFホールと呼ばれますが、ここはネジで塞ぐ事には対応しておりませんので僕が作ったシリコンキャップで塞ぐ事も出来ます。

そんな事はともかくメーカーさんの考えとしてはおそらく(ここ大事、おそらくです)

”オリジナルは絶対尊重。しかしレプリカがオリジナルを超えないという鉄則はない”

という考えや想いがあり、オリジナルを元にしてそれ以上のレプリカ、現代の演奏環境に対応した当時の良さを持ったレプリカを製作しようと常に試みている精神をメールのやり取りでも感じました。

知る程にのめり込みそうになるメーカーです。

このシンプル際まりない楽器に関わり始めると多方面からラッパについて考えさせられて感性や耳も変化し、音楽の歴史や音楽そのものへの想いに徐々に目覚めさせられるのです。

キリのない世界だからこそ面白い!

そんなバロック・ナチュラルラッパを始めて見たい方はあまり多くいらっしゃられないのでしょうか?

だとしたらかなり勿体ない!!!

とにかく現代のラッパが上手になるという部分だけでもやる価値は十分にあると思います。


興味を持った生徒達には以下のセットでの購入を勧めています。

$~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~-エッガーセット1
本体(新ハース・ベル、スタンダード、アマドキー付き)、クルーク(Bb、C)、リードパイプ(Bb、C)、専用マウスピース(S6/フラットリム、ステップバックボア)、移動用クルーク、専用ケース

$~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~-エッガーセット3
$~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~-エッガーセット2
組み立てたらこんな感じです(Bb管になっています)。

$~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~-エッガーセット4
これが移動用クルークです。クルークを外した状態だと衝撃に弱いのでこれはあった方が良いでしょう。

$~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~-エッガーセット5
クルークを合体させました~

$~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~-エッガーセット6
ケースに収納したらこんな感じです。クルークはまだいくつも収納出来る余裕があります。

~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~-エッガーセット9
~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~-エッガーセット8
このようにリュックにもなるので出歩いても両手がフリーなので傘を差しながらでも彼氏や彼女とラブラブに手を繋いで歩く事も出来ます!!!

$~東南アジアに住むラッパ吹きのマッピ製作と日常のブログ~-エッガーセット7
この画像がイチバンつまらないのは承知ですが...ケースにはエッガー社のロゴがちゃんと刺繍してあります。ハイ。


というわけで興味のある方がいらっしゃいましたらいつでもご連絡下さい(ebejunik@mac.com)。

D管クルークが欲しい、ヒストリカルのベルが良い、他のマウスピースが欲しい、などのオプションにも応える事は出来ます。

ではでは。