初心者向けの鹿猟講習会が開かれました。
何で間もなく猟期が終わろうとしているこの時期に開かれるんだ?
この講習会は、実は猟友会と言うより、道が主催なんだそうです。ですから、猟期に向かって開催というより、猟期が終わり有害駆除が始まるのを前に開かれるんだそうです。
猟友会から新人会員に案内があったそうなんですが、自分には案内が来ません。年次だけは新人の域を超えてるということです。
知識、経験、技術とも新人同然なんですが。
胸を張って、参加申し込みをさせてもらいました。
初日は、射撃場での座講とスコープ調整を兼ねた射撃指導。
座講では、解体した時は病気にかかっていないかここを見ろ、みたいなことを教えていただきました。
もちろん安全狩猟についても。
ただ終わってみると、ほとんどの覚えてないんですがね。
そして、射撃。
銃砲店の人がついて、委託でスコープ調整。
だんだん真ん中辺に寄ってきました。
まあ、こんなもんでしょう。
そして座射というんでしょうか。
何となく真ん中にもあたってます。
その日の夜は、親睦の夕食会。
猟仲間を作ろうと意気込んでいたのですが、座った場所は道庁関係者ばかり。酒も入らないので、おとなしく座ってムシャムシャと食べました。
美味しかったです。
明けて翌日は、まずは実猟講習。
ベテランか勢子に回り、受講生は追われてくる鹿を待ち受けるというもの。
ベテラン1人に新人2人で1チーム。
猟友会推奨の周波数を使わないので、せっかく持って行った無線機も役立たず。
で、ベテランからあんたはここで待ちをやってねと言われ、いなくなってしまいました。
孤独。無線が使えないので、まわりの状況が分かりません。とにかく黙って鹿を待つことにしました。
奥の山から下りてくる段取りになってます。
待つこと1時間。
やっとオスメスの鹿が現れました。
こっちに気付かずにだんだん寄って来そうなので、そっと猟銃を構えて近づくのを待ちます。
30メートルほどのところで立ち止まりました。
警戒している様子もありません。
スコープをオス鹿の首の付け根付近に合わせました。オスに狙いを定めたのは、メスが木の陰になっていたのに対して、オスはバイタル付近が丸見えだったからです。
撃ち下ろしなのでためらいなく引き金を引きました。
んが、しかし、見事な外しっぷり。
鹿もどこから撃たれたのか分からないのか走り去っていきません。
数歩動いて立ち止まり、様子をうかがっているようです。
もう一度狙いを定めます。木の間に胴体だけが見えている状態です。
撃とうか撃つまいか。迷います。
今度は撃ち下ろしではなく水平射撃でバックストップがありません。しかもその方角は別の受講生が待ちをやっている方向に近づいてしまいます。関係者が登って来るとしたら、間違いなくその方角から登って来ます。
回りで何発も発砲音が聞こえたので、ひょっとしたら待ちが解除になっているかもしれません。
ここは諦めるしかありません。
こんな時、無線がないのは不自由です。
って言うか、猟友会推奨の周波数帯でやりませんかって話です。
撃ち外したオスメスの鹿は、ちょっとして下で待ちをやっている人の方に移動しました。当然、発砲音がして、2匹とも見事に撃ち止められました。
その後にも、メス2匹が現れたのですが、やはり自分の待ち位置からだと別の待ちの人たち、下から登ってくるかもしれない人達の方に銃口が向いてしまうので、諦めです。
そうは言っても、受講生全員で5頭の鹿を獲りました。
何と、その後解体研修があるとはいえ、血抜きも腹抜きもせずに車の場所まで運び出しました。
運び出した鹿は、そのまま処理場に運び、解体研修です。
解体研修は、なかなか勉強になりました。
変な病気にかかっていた鹿はいませんでしたが、取り出した内臓をひっくり返しながら、病気かどうかはここを見ろとか教えてくれました。
ただほとんど覚えてないんですけどね。
処理場での様子は、手袋をした手が血だらけになっていたので写真はなしです。
最後に、背ロースは全員で均等に分け、残る肉は欲しい人が欲しいだけ持って帰れるというものでした。
持ち帰った肉は、ご覧の通りです。
初心者がやった精肉で、美味しそうに見えたのだけを持ち帰りました。
キッチンペーパーに包んで、冷蔵庫で熟成中です。