日銀が利上げすると国債はどうなるのでしょうか。基本的には、政策金利が上昇すると市場の金利も上がり、国債の利回りも上昇しやすくなります。

 

特に、すでに発行されている国債は、金利が上昇すると相対的に魅力が低下するため、市場での国債価格は下落しやすくなります。一方、新しく発行される国債は、より高い利回りが設定される可能性があります。

 

つまり、国債市場では一般的に「金利上昇→国債価格下落→国債利回り上昇」という関係が成り立ちます。短期的な値動きを考える際には、日銀の金融政策だけでなく、物価や景気、国債の需給なども確認することが重要です。

日銀が利上げすると国債はどうなる?価格と金利の関係をわかりやすく解説

2026年の日銀利上げと国債市場の最新動向

2026年9月18日、日銀は金融政策決定会合で政策金利を1.00%程度から1.25%程度へ0.25%引き上げることを決定しました。利上げは7対2で決定され、政策金利は約31年ぶりの高水準となりました。

 

背景には物価上昇への警戒があります。8月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年同月比1.7%上昇し、日銀が重視する生鮮食品・エネルギーを除く指数も1.9%上昇しました。

 

こうした金融政策の正常化に加え、日銀は長期国債の買い入れを段階的に減額しています。国債の買い入れ額や運営方針は今後の長期金利を考えるうえでも重要なポイントです。

 

そのため現在の国債市場では、「日銀の追加利上げ」「国債買い入れの減額」「物価・賃金の動向」が国債利回りを左右する重要な材料となっています。特に金利上昇が続けば、既発国債の価格には下押し圧力がかかるため、国債投資では利回りだけでなく価格変動にも注目する必要があります。

 

利上げが国債価格・投資家に与える影響

1.既に発行された国債の価格への影響

日銀が利上げすると市場金利が上昇しやすくなります。すると、以前の低い金利で発行された国債は相対的に魅力が低下するため、市場で取引される価格は下落しやすくなります。

 

例えば、低い利率の国債を保有している場合、より高い利回りの新しい国債が登場すると、売却する際に価格が下がる可能性があります。

 

2.新しく発行される国債の利回りへの影響

市場金利が上昇すると、新たに発行される国債も高い利回りが設定されやすくなります。これは、投資家にとってはより高い利回りで国債を購入できる可能性があることを意味します。

 

一方で、金利上昇が続けば政府にとっては国債の利払い負担が増える可能性があり、財政への影響も注目されます。

 

3.満期まで保有する場合と途中売却する場合の違い

国債を満期まで保有する場合は、原則として決められた利子を受け取り、満期時に額面金額が償還されます。そのため、途中の市場価格の変動をあまり気にする必要はありません。

 

一方、満期前に売却する場合は、その時点の市場価格が適用されます。日銀の利上げなどによって金利が上昇している局面では、国債価格が下落している可能性があるため、売却損が発生することがあります。

 

国債利回り上昇が日本経済に与える影響

1.政府の国債利払い負担

国債利回りが上昇すると、政府が新たに発行する国債や借り換える国債の金利負担が増えやすくなります。2026年9月1日には新発10年国債利回りが一時3.00%まで上昇し、政府が2026年度予算で想定する3%に迫りました。

 

さらに財務省は2027年度の国債費を計算する際の想定金利を3.8%程度とする方向で調整していると報じられています。2026年度の3.0%から上昇するため、金利上昇が続けば国債の利払い費が予算を圧迫する可能性があります。

 

2.銀行・企業の資金調達コスト

長期金利の代表的な指標である10年国債利回りは、住宅ローンや企業の借入金利などにも影響します。実際に2026年9月には10年国債利回りが約30年ぶりに3%まで上昇しており、企業にとっても資金調達コストが高まりやすい環境となっています。

 

金利上昇が続けば、企業は借入や社債発行にかかる負担が増えるため、設備投資などの判断にも影響する可能性があります。

 

3.住宅ローンや預金金利への波及

金利上昇は住宅ローンや預金にも波及します。2026年9月は、住宅ローンの固定金利が引き上げられており、フラット35の金利は3.460%となっています。

 

一方、預金金利については、銀行が市場金利や日銀の政策金利の上昇を受けて引き上げるケースもあります。つまり、金利上昇は「預金による利息収入が増える」という面と、「住宅ローンなどの借入負担が増える」という両面があります。

 

4.財政政策と長期金利の関係

長期金利は日銀の政策だけでなく、国債の需給や財政政策、市場のインフレ見通しなどにも左右されます。2026年9月には10年国債利回りが3%まで上昇しており、日銀の追加利上げ観測に加えて、財政拡大への懸念も金利上昇要因として指摘されています。

 

今後の国債市場で注目したいポイント

1.日銀の追加利上げ方針

今後も日銀が利上げを続けるのかが重要です。追加利上げが行われれば、市場金利や国債利回りがさらに上昇する可能性があります。

 

2.10年国債利回りの動向

10年国債利回りは、長期金利を見る代表的な指標です。2026年9月には3%台まで上昇しており、今後も利回りがどの水準で推移するのか注目されます。

 

3.日銀の国債買い入れ政策

日銀は国債の買い入れを段階的に減らしています。買い入れ額が減ると市場での国債需給が変化し、長期金利にも影響する可能性があります。

 

4.物価・賃金の動向

物価や賃金がどの程度上昇するかも重要です。物価・賃金の上昇が続けば、日銀の金融政策や国債利回りにも影響する可能性があります。

 

5.日本政府の国債発行・財政政策

政府による国債の発行額や財政政策も、国債市場の需給に関係します。発行増加や財政拡大が長期金利にどのような影響を与えるかも確認しておきたいポイントです。

 

まとめ

「日銀が利上げすると国債はどうなる」という疑問について、基本的には金利が上昇すると、既に発行された国債の価格は下落し、国債利回りは上昇しやすくなります。

 

2026年9月には日銀が政策金利を1.25%程度へ引き上げ、10年国債利回りも3%台まで上昇しました。今後は、日銀の追加利上げや国債買い入れ政策、物価・賃金の動向などを確認することが重要です。

 

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