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※重篤な副作用は一般的に発生頻度が低く臨床現場において遭遇する機会が少ない。

そのため、副作用の発見の遅れが重篤化することもあるので、早期発見・早期対応を簡単に記したものになります。

(自分用にまとめたメモなので、抜けや読解ミスによる誤記がある場合もありますのでご了承ください)

 

麻痺性イレウス

【症状】

お腹がはる、著しい便秘、腹痛、吐き気、おう吐などがみられ、これらの症状が持続する

 

【原因になり得る薬剤】

鼻炎薬、あへん系鎮痛薬、免疫抑制剤、抗精神病薬、鎮痙薬、頻尿・尿失禁治療薬、抗がん薬、α-グルコシダーゼ阻害薬(糖尿病治療薬)などの医薬品

 

【対処】

服用を中止した上で、ただちに医師・薬剤師に連絡し、病院を受診する

 

【概要】

麻痺性イレウスは、腸管の動きが鈍くなり、排便が困難になることにより起こる病気です

麻痺性イレウスは機能的イレウスに属し、主に腹腔内・後腹膜の炎症や電解質異常によって腸管運動が抑制されておこるが、種々の医薬品でもおこる

原因が取り除かれれば予後は良好なことが多い

 

【早期発見と早期対応のポイント】
(1)早期に認められる症状

腹部膨満、嘔気、嘔吐、腹痛、便秘など

(腹部の圧痛や打痛はなく、また発熱は認められないことが多い)

 

(2)副作用の好発時期

麻痺性イレウスは徐々に症状が出現するため、発症の時期を明確に判定することが難しい

 

(3)自覚症状

徐々に出現する嘔気、嘔吐、著しい便秘、腹部膨満等

 

(4)他覚症状

腹部の膨隆、排便と排ガスの停止、腸管内ガスの増加、腸雑音の低下または消失

(腹部の圧痛や打痛はなく、また発熱もみられないことが多い)

 

(5)検査・所見等

①麻痺性イレウス自体が臨床検査値の異常をおこすことはあまりない

②腹部単純X線検査:腸管が拡張し、その中に大量の内容物とガスを認める

③腹部超音波検査:拡張した腸管や腸管の蠕動運動の消失を認めることもあるが、腸管内全体にガスが分布しているため、正確な腸管の描出が困難

④腹部CT:ガスを含み全体が拡張した腸管を同定できる

⑤特徴的な病理組織像はない

 

(6)発症機序

ムスカリン受容体遮断作用を有する医薬品:

抗コリン作用により腸管の平滑筋の収縮運動抑制し、腸管の緊張が低下するため腸内容物がうっ滞する

オピオイド受容体、(オピオイド)μ受容体に作用する医薬品:

胃内容物の排出時間が延長し、胃前庭部および十二指腸通過が遅れる。また、結腸の駆出性蠕動波がこの結果、内容物の通過の遅れ、便の固化が進む。

一方、肛門括約筋の緊張、さらに中枢作用の排便反射抑制により便秘がおこる。減少、消失し、緊張が増加して攣縮を引き起こす。(オピオイド誘発性便秘症(OIC))

抗がん剤、免疫抑制剤:

多くの種類の医薬品が麻痺性イレウスをおこした可能性があると副作用報告がなされているが、どのような作用機序で麻痺性イレウスの原因となりうるかについて不明な事が多い

腸管収縮・蠕動運動の異常や神経細胞の微小管の障害などが認められるものがある

腸内容の停滞からイレウス様症状をおこしうる医薬品(α-グルコシダーゼ阻害剤、ポリスチレンスルホン酸製剤など):

腸内容が消化吸収遅延から増加、停滞したり、内容物の固化が進みイレウス様症状を引き起こす

 

【治療方法】

①直ちに被疑薬の投薬を中止

②絶飲、絶食、補液、腸管運動改善薬の投与、胃管挿入など一般的な保存的治療

③腸管穿孔、腹腔内膿瘍などで内科的治療での回復が望めない場合には、速やかに外科的療法を行う

 

【その他】

(1)判別が必要な疾患と判別方法

イレウスの3大原因は術後癒着、ヘルニア及び大腸癌であると言われ、90% は機械的イレウスが占める

イレウスは腸管閉塞の有無により、機械的及び 機能的イレウスに分類されるが、麻痺性イレウスは機能的イレウスに属する

①機械的イレウス:て腹痛が強く、間欠的な疝痛が持続する激痛がある。また嘔吐も強い。

②複雑性イレウス:発症が急激で持続性の激烈な腹痛が初期にあり、嘔吐をみる。腹部の圧痛が著明で、腸雑音は消失しやすい。

 

(2)副作用の予防
①麻痺性イレウスを誘発しうる医薬品の使用量をできるだけ少なくするとともに、食物繊維を含む食事を規則正しく摂取させ、適度な運動もする

 

(3)備考

 

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