下流社会 新たな階層集団の出現 (著) 三浦 展  | 白黒のブログ

下流社会 新たな階層集団の出現 (著) 三浦 展 

下流社会 新たな階層集団の出現/三浦 展
¥819
Amazon.co.jp


評価 面白


内容 ~ 2005年発行


消費中毒ですっかり勤労意欲を失った者はフリーターとなり、さらに失業者、無業者を大量発生させ、

当然これらの者の階層意識は低下する


現在の30歳前後の世代は、少年期の消費生活が豊か過ぎたために、社会に出てからは、自由に使えるカネと時間が減少としか感じられない。結婚適齢期に将来の消費生活の向上が確信できないのだから、階層意識が一気に低下するのもやむをえない



団塊ジュニアの貯蓄額は階層意識別に大きな差があり、「上」は500万円以上、「中」と「下」は

150万円未満というように二極化している


女性は、近年、階層意識と年収の相関が高まったうえに、大卒未満で高所得の人が減り、結果、学歴と階層意識の相関も高まったらしい


男性の所得と配偶関係の相関では、所得が上がるほど既婚率が高まる。

年収150万円未満では結婚の可能性はないし、300万円超でようやく結婚が可能になり始め、500万円を超すと一気に結婚が現実になり、700万円超で9割、1000万円超だと100%結婚できる


女性の所得と既婚率の相関を見ると、年収500万円以上はほぼ9割ある


家族形態は多様化したが、幸福の形は必ずしも多様化していない


自分らしさや自己実現を求める者は、仕事においても自分らしく働こうとするが、それで高収入を得ることは難しいので、低収入になり、生活水準が低下する



出身階層が低い人ほど、将来のことを考えるよりも今の生活を楽しみたいという現在志向的な価値観が強い

同時に成功物語否定的な価値観も強く、自己能力感も強い傾向がある


今後、自分らしさ志向で生きていって、経済的安定や社会的地位が得られる可能性は低く、

多くがフリーターやニートに終わる可能性が高い


いつまでも夢から覚めないのは問題だ


自分らしさを求めるあまり、階層意識と生活満足度の両方を低下させている


自分らしさ派は、未婚、子供なし、非正規雇用が多い


正規職員の自分らしさ…てきぱきした、品が良い、社交的

非正規職員の自分らしさ…のんびり、こだわりが強い、一人が好きが多く、 明るい、てきぱきが少ない


自分らしさが重要だと言いながら、努力もせずにブラブラしている中途半端な人間が、数年後、30代、40代にななったときに、どうなるかが問題だ

30代のフリーターの増加はあくまで過渡期であり、40代になるまでに中途半端な人間は淘汰され、

最終的には本当の自分らしさを持ち、かつ自分らしさを武器に仕事をして稼ぐことができる人が残っていく可能性もある。

ただし、生存競争に敗れた人たちが、その後、夢を追ったことへの満足感を得ながら、定職について下流でも楽しく安定した生活を営めるか、あるいは、夢破れ敗北感にさいなまれながら無気力に下流で生きるしかない