セラミックス製インサート・アンカー《耐食性試験結果》
今回はセラミックインサート・セラミックアンカーの
耐食性を確認するために行った「耐食性試験」を取り上げます。
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海域環境下での暴露試験
(経過時間ごとの錆の発生や強度低下の有無の確認)
【試験体】
◎下記材質のインサート単体
・セラミックス製
・SUS304製
・鉄製インサート
◎下記材質のインサートにボルト・ワッシャーをセットしたもの
・セラミックス製
・SUS304製
・鉄製インサート
【試験場所】
海域の満潮時には試験体が海水に浸り、干潮時には海水が抜ける場所
【試験期間】
15カ月間
【試験項目】
・錆発生の有無
・ボルト挿入可否
・ねじ山せん断強度試験
【試験結果】
①セラミック製インサート
ボルト・ワッシャー類の有無に関わらずボルトの挿入が可能であり、ねじ部の発錆はみられなかった。
ねじ山せん断試験でも挿入したボルトが破断する結果となり、ねじ部の強度低下は見られなかった。
②SUS304製インサート
試験体の表面に錆の発生が見られたが、セラミックス製と同様にボルトの挿入が可能であった。
ねじ山せん断試験でも実測値の低下はみられず、挿入したボルトが破断する結果となった。
③鉄製インサート
ボルト・ワッシャー類無しの試験体は、3ヶ月暴露後にねじ部に錆が見られボルトの挿入が不可能となったため、ねじ山せん断試験が実施できなかった。
ボルト・ワッシャー類をセットした試験体においては、10ヶ月暴露後まではボルトの挿入が可能であったが、15ヶ月経過後には挿入が不可能となりねじ山せん断試験も実施出来ない結果となった。
本試験結果により、セラミックインサートには錆の発生や強度低下は見られず、鉄製インサートよりも高い耐食性を有することが確認できました。
ステンレス(SUS304)製と同等の結果であるにも関わらず、
ステンレス(SUS304)製より安価となっております。