迷いの森で出会ったのは
ちょっとクールな魔法使い。
「さあ、このお人形に、息吹を与えてごらん」
一生けん命お世話して
命を与えたお人形。
ぎくしゃくぎくしゃく、最初はとても見ちゃいられなかったけど
今は立派に、歌って踊れるよ。
「わーすごいね、貸して貸して!」
この子どこの子。とびっきりのニコニコ笑顔で、いいよも言わないのに、持ってった。
「これ、壊れちゃった、つまんないの」
ぽいと返された、お人形。あやまりもしないでいっちゃった。なんて嫌な子!
もう、歌えない、踊れない、お人形。
魔法使いは、何もなかったかのように
「残念だけど、お人形遊びの時間はお仕舞」
ふらふらしてるお人形。
「まだ…動いてる」
「動いてても、残念ながら99%、戻らない。忘れておしまい」
魔法使いも、どこかに消えた。
ミラクルは1%残ってる?
壊れたお人形。直してくれるのは、だあれ?
もしかして…自分?
