先日、ある漫画を読んだ。
イケメンが主人公なのだが、これが絵に描いたようなダメ男。
女性を手玉に取り、取っ替え引っ替え好き放題。
彼は、女性を「金ヅル」「性のはけ口」「ていのいいお手伝い」としか思っていない、顔が良いだけのヒモ男なのだが、なぜか女性が絶えない。女性の方から寄ってくる感じ。顔の造作が良いのと口が上手いのが幸いしているといったところか。
彼は、女性を大切に扱わない。逆に、自分は大切にされて当たり前と思っている。見た目の良さと要領の良さで、きっと小さい頃から甘やかされてきたのだろう。
「イケメンは努力をしない」
そう言った男性を知っているが、これは言い得て妙だと思う。
もちろん、イケメンが全て努力しないとは言っていない。ただ、この漫画の主人公のように努力をしないまま顔が良いだけで生きていける人がいるのは本当だ。おそらく、努力しなくても周りがチヤホヤしてくるので努力の必要がないのだろうと思う。
この漫画では、彼に群がってくる女性たちが見もの。
仕事がバリバリ出来ようが、料理が得意であろうが、スタイル抜群であろうが、もちろん顔の善し悪しも関係ない。ただただ、彼女たちに「心の闇」を感じてしまう。
その「闇」に彼は敏感に反応している感じだ。ようするに、「心の隙」を上手く利用されていると言ったらいい。
先日、テレビで「ヒモ男」に関する番組を観たのだが、男性として正直ありえないダメンズぶりに開いた口がふさがらなかった。
そんなダメンズぶりを指摘されながらも、相手女性は彼を庇う発言をする。
(こりゃダメだ・・・)
結局、「ダメンズ」しか寄ってこないような状態に彼女はあるのだろうと思った。
「大輪の花に蝶は吸い寄せられる」
男女関係をそう表現した人がいるけれど、なるほど。
おそらく、彼女は「自分」という大輪の花を咲かせていない。
だから、「蝶」という本物の相手が彼女を見つけられない。
その前に、「蝶ではない虫」が彼女を見つけて利用している。
それが、ヒモ男との関係だろうと思った。
そんな関係にも彼女は女性としての「幸せ」を求める。
しかし、ダメンズな彼に彼女を「幸せ」にしようなどと言う考えは毛頭ない。彼は自分が「幸せ」であることが重要なのだから。
件の漫画の主人公もそんな感じであった。
彼は人生を飄々と渡り歩いているが、そこにはどこまでも「虚無感」が漂う。ただただ、行き当たりばったり刹那的に生きている感じが虚しく感じた。
彼は、自分の力で何一つ成し遂げていない。
地に足がついていない「根無し草」と言っていい。
男性としてこれほど屈辱的な生き方があるのだろうか…と思うが、彼の人生なのでそれはそれでよいのだろう。ダメンズだろうがヒモ男だろうが、それがその人自身の生き方ならば他人が口出しするのは野暮というものだ。
ただである。
本当に本当に心から愛する女性が現れたら、彼はどうなるかな?
私としては、そちらの方が読みたいなと思った。
きっと彼は、蝶になる前のイモムシ。
イモムシが蛹になり蝶になる。
硬かった蕾が大輪の花を咲かせる。
その様はきっと感動的だろうなぁ。
そんな男女が巡り合い愛を育む。そう言う、ラブストーリーの方が今の私には非常に気持ちが良いのである。