
西加奈子さんの直木賞受賞作『サラバ!』を読了しました。上中下巻という圧巻のボリュームでなく合本版にしましたがボリュームありましたね。一度ページをめくり始めると物語の熱量に引き込まれ、最後まで一気に駆け抜けられました。
本作は、主人公の歩(あゆむ)と妹の貴子、そして二人を取り巻く人々が歩んだ半生を描いた壮大な物語です。過酷な環境や環境の変化の中で、時に自分を見失い、他人の目や評価に振り回されながらも葛藤する姿には、誰しもが強く共感してしまうのではないでしょうか。
読者の感想を調べてみても、「他人の期待や『普通』に縛られていた自分に気づかされた」「自分自身の軸を持って生きることの大切さを突きつけられた」といった声が多く見られます。私自身も読み進めるうちに、「自分は何者なのか」「自分の信じるものは何か」という問いを突きつけられ、胸が深く抉られるような感覚を覚えました。
「誰かの期待に応えるだけの人生」や「他人の目」に疲れてしまった人なら、心にグッとくる一冊でないかなと思います。読み終えたあと、自分の足でしっかりと大地に立ちたくなるような、力強いエネルギーと救いを与えてくれます。自分らしさを見失いそうになっている時に、そっと背中を押してくれる間違いなく名作です。もっと早く読んでみたかったですね。素晴らしいです。