スンドゥブ
スンドゥブその独特な名前、韓国の風をその響きから感じることができる。私はスンドゥブが好きだ。勿論韓国料理全般好きなのだが、スンドゥブは特に好き。特にどこのお店のスンドゥブが好きというわけではないのだが、うちの場合「おふくろの味」でもあるのだ。正確には「おばあちゃんの味」な訳だが、一緒に暮らしているおばあちゃんは定期的にスンドゥブを作ってくれる。アサリがたっぷり入っているためアサリの出汁の味が他の店よりも強く出ていて美味しい。具は、豆腐、ニラ、アサリ、豚肉と至ってシンプル。最後に生卵を上から落とす。辛味は強めで白米がススムススム。スンドゥブを一口食べたスプーンで白米をつつく。白米が赤く染まる。白と赤のコントラストがその辛さを助長し額には汗が浮かぶ。辛いものを食べる時、身体が熱くなり汗をかくと良い食べ方をしていると満足感が高まるのは私だけではないだろう。おばあちゃんのスンドゥブは美味しいし、文句など何一つない。だけど、スンドゥブが食卓に並ぶ時一つどうしても気になることがあるのだ。それはスンドゥブの呼び方。スンドゥブは漢字で書くと純豆腐。純豆腐と書いてスンドゥブと読む。しかしうちのおばあちゃんは何故か「ズンドウフ」と言う。「今日のご飯はズンドウフだよ」って。気になる。とても気になってしまう。百歩譲って音読みで「ジュンドウフ」ならまだ許せる。何故「ズン」??しかしおばあちゃんのスンドゥブは美味しいし、おばあちゃんは自信を持って「ズンドウフ」と言っているので今まで突っ込んだことはない。おばあちゃんはこの歳まで「ズンドウフ」だと信じて生きてきたのだからもう我が家ではズンドウフでいいじゃないか。そんなヘンテコな呼び方も含めて、我が家のスンドゥブがあるのだ。