今年のゴールデンウィークはひたすら引きこもっていたので、もう10年近く遠ざかっていた完全自炊をして過ごしました。

 
息子は、
 
ママってこんなにお料理できたの?
お菓子も作れるの?
めちゃくちゃ美味しい!!
これからもずっとママのご飯食べたい!!
 
って相当喜んでましたー。
 
世のお母さん達が普通にやっていることを褒められる私。
ハードル下げといて良かった〜。
 
 
料理を頑張ってた連休中に思い出したことがあります。
 
私は3歳頃に両親が離婚して父に引き取られたのですが、10歳の時に父が再婚するまで祖母が母親代わりでした。
 
食事はいつも卯の花とか、卵かけご飯とか、超質素なものだったけど、一度も食事を残した事もないし、注文や文句を言う事もありませんでした。
 
10歳で私は新しいお母さんが出来たわけですが、朝も晩も『名のあるおかず』が食卓に並ぶ事に驚いて、嬉しいけど毎日レストランにいるようなどこか落ち着かない気分だったのを覚えています。
 
ある朝、目玉焼きが出た時にテーブルに醤油しかなかったので、「ソースください」とお母さんに言ったら、ものすごい剣幕で叱られました。
 
目玉焼きにソースなんて!って。
 
何何?
何かタブーだったの?
 
おばあちゃんはいつも中濃ソースを出してくれて、目玉焼き+中濃ソースは私の大好物だったのに。
 
お母さんに反発する事も説得する事も出来なかった私は、我慢して醤油をかけて食べましたが、今でも目玉焼きと醤油の組み合わせはあの時の気持ちが蘇ってきて、絶対に口にしたくありません。
 
最初に叱られた時のショックが強すぎて、目玉焼きに醤油を思い出すと動悸がします。
 
過去に私と全く同じ経験をした人と出逢って、盛り上がった事がありました。
 
その方は私と逆で、目玉焼きに醤油で育ったのに、ソースなお母さんが来て死ぬほど嫌だったそうです。
 
そういうトラウマが他にもたくさんあります。
 
今はそれを自分の家庭で克服できるように、色々挑戦したりもしています。
 
目玉焼きに醤油は、一生食べませんけど。
私が目玉焼き醤油を食べないせいで全人類が滅亡することになるのだとしたら、人類を救うために目玉焼き醤油を食します!
 
うちの息子を見てると幸せそうだなぁ〜といつも思います。
 
「今日はあれ食べたい!」
「塩かける!マヨネーズかける!」
「うまい!」
「これ、ちょっと苦手・・・」
等々
 
何でも発言できて羨ましいなぁと思う。
 
リビングではゴロゴロ一日中寝っ転がって、一生家に居られる感じだし。
 
私は考えられなかったもんなー。
 
私にとって家は最も気を遣って過ごさなければいけないコミュニティでした。
 
価値観の違う他人が絶対的権力を持っていて、予期せぬところで突然叱られたり怒鳴られたりするので、学校や職場や河原や街にいるのが本当に気楽だった。
 
あの頃もしも今みたいな緊急事態が起きていたら、私はどうなっていただろう。
 
そんなわけで人が好きだけど、人が面倒臭いという現在の回路が出来上がってしまいました。
 
クマムシくん在宅で人と会わない
クマムシくん雑音がない
クマムシくん休みも外に出ない
 
これは私にとって1番のストレス解消法だと今回気付きました。
 
今まで経験したことないくらい身体が軽くて、頭のモヤが取れた。
 
私、万年うつと言えるほど体調悪い人間だと思ってたけど、多分、人がダメなんですよね。
 
仲良い悪いに関係なく、とにかく人がダメ。
 
「うわー。それってダメじゃん。」
っていう気持ちと、
「なーんだやっぱりそうだったのか。」
っていう気持ちです。
 
今、家が快適すぎて、ずっとこのまま在宅勤務したい。
そして近い将来、人と合わない山奥でひっそりと暮らしたい。
 
 
最後に補足ですが、
母が当時どんな思いで私を育ててくれたか、今になればよ〜くわかります。
 
当時から新しい家庭内制度に不満はあってもそれを漏らすのは違うというのは理解していました。
 
お互い上手くいかないことが沢山ありましたが、今はただただ、感謝しかありません。
だって私には、見知らぬ他人の子、それも息子しかいないのに、可愛くない娘っ子(自分のことね)が突如現れて、親になりなさいって言われたら、絶対に無理だもの。
 
極めつけは、父はアルコール依存症でした。
本当に母は私たち父子に苦労しました。
後に父はまた離婚をして、私は父とも離れ、母の養子になるのですが、それについてはまたいつか。