通算テストマッチトライ記録(69トライ)を持ち、ワールドラグビー殿堂(英語版)として表彰されたことで有名な大畑大介氏が、某テレビ番組でこんな事を言っていた。

 

両アキレス腱を断裂という選手生命を脅かされかねない怪我を負って、なかなか復帰できずに苦しんでいた時の話である。

 

『怪我をする前の状態をゼロと考えてしまうと、どんなに苦しいリハビリを続けてもマイナス状態を脱することが出来ずにモチベーションが下がってしまうが、怪我をした後の状態をゼロと考えると、頑張った分がプラスになるのでモチベーションが上がった』

 

なるほどと思う。

ちょっとした考え方の転換で気分は随分変わる。

 

進行性の神経難病の自分にも応用できるような気がする。

 

罹患前をゼロとしたら永遠にマイナスから脱出ず、クヨクヨするだけの人生になってしまうが、罹患前を忘れて今の状態をゼロと考えれば、どんどんプラスを積み上げることは無理だとしても、多少調子が良い日はプラス感を感じることが出来る。

調子が悪くなったら、その日の状態をゼロにリセットすればマイナスにはならない。

 

所詮気休め、されど気休め。

 

リハビリで少しでもプラスを感じるのか、マイナスのどん底を抜け出せないと感じるのかでは、やりがいに大きな差が出る。

 

考え方を変えるのに金はかからない。

試してみる価値はあると思う。