何かを聞かれても直ぐに言葉で返事をするのが難しくなってきた。
特に食事中や何か他のことに集中している時、疲れている時などは、首を縦か横に振るか、頑張って「うん(Yes)」「ううん(No)」と声ならぬ音を発するのが精一杯。
ところが、Yes or Noだけだと、否定形の疑問文に対してどう答えれば良いのかが分からなくなる。
例えば、「コーヒー飲む?」 と聞かれるのなら、首肯および「うん」(総称して「Yes」)は飲むと言う意味だと誰でも分かる。
ところが「コーヒー飲まない?」と聞かれると、Yesは飲むのか飲まないのかどちらの意味になるのだろう?
英語だと間違いなく「飲む」で、日本語だと多分「飲まない」という意味に取られることが多いだろう。
ここまでは未だ良いのだが、起こりがちなのは、質問者が「飲む?」と聞いた時に、返事が返ってこないから質問者が「飲まないの?」とたたみかけてくるケースで、「飲む?」と言う最初の質問に答えるのか「飲まない?」と言う次の質問に答えるかで、日本語の場合は同じ答えが正反対の意味を持ってしまう。
質問者は答えが返ってこないことにイラッとしているし、答える方は返事が出来無い事情(えてして質問者の想像外である事が多い)と格闘しているところに、たたみかけられてイラッとしている。
そこでどちらの意思表示をしても、どちらを意味するかが分からないのだから、双方のイラとイラが重なり合うことになる。
否定疑問は罪作りだから、不要な否定疑問は出来るだけ避けて通るのが無難だと思う。
「飲む」と言えれば良いだけの話だが。