運転免許試験場にまた行ってきました。(此処までの経緯は、「運転免許証更新の壁(警察署編)(試験場編その1~2)を参照ください)

 

少しは練習してみましたが、踏み替えが早くなる気配は感じられず、仮に今回適性検査に合格したとしても、いざという場面でそれが出来るとは限らず、更に更新された免許証の有効期限内に病状が進行すれば危険度は増すわけで、それが分かっていて運転する事のメリットとリスクが見合うかと考えれば、答えは明らかです。物損ならまだしも人身事故となったら金銭では解決出来ない重荷を背負い込むことになりかねませんから。

ならば、また往復2時間もかけてムダに試験場に足を運ぶより、何もせずに免許証の有効期限が切れるのを待っているだけの方が良いのでは無いか、とも考えましたが、何もしないという安易な道を選ぶのは性に合いません。また、先日の熱血警察官の厚意にも応えられません。

 

と言うことで、そもそもダメモトで、仮に適性検査をクリアーしても運転はしない、と心に決めて検査を受けました。

例の熱血警察官は、何か大きなチョンボをしたらしい若者への熱血指導の真っ最中で、今回は挨拶しか出来ず、女性警察官が相手をしてくれました。

シミュレーターに座って試験開始。いきなりなかなかの数値が出た模様ですが、「○○さん、左足を使っちゃダメでしょ」の一言で、左足ブレーキ作戦はあえなく敗退。でも実際に運転する時に左足をブレーキの位置にスタンバイさせておけば良いだけで、AT車ならそれは十分に可能ですから、と口から出掛かりましたが、ダメモトで受けているだけなので揉めても、ということで(と言うか、構音障害によってこれだけのことを伝える能力は残っていませんので、なすすべ無く諦めた、と言うのが現実ですが)おとなしく言うとおりにすると、案の定不合格。

普通ならここで諦めるところですが、往生際の悪さは天下一品なので、手動でのアクセル/ブレーキ操作の試験をやらせてもらって、これには合格し、この限定条件付きでの免許更新を勝ち取りました。(自動二輪は原付も含めて放棄しました)

手動ブレーキ条件付きの免許と言う事は、その装置が付いていない車は運転出来無いと言うことですし、自分の車にそんな装置を付けることは考えていないのに、何故そんなことをしたかというと、

 

① この先免許証の一番の使途は身分証明書代わりになると思われ、その用途に免許の条件は関係無い。運転免許を自主返納して受け取れる運転経歴証明書でも同じ用途に使えるが、何となく有効期限内の免許証の方が格好良い。(単なる思い込み)

② この先iPS細胞やMuse細胞が治療に使える様になって、機能が回復した時に、免許が失効していてまた教習所通いから始めるのは年齢的にしんどい。限定解除なら最低限の手続きで可能である。

 

次回の更新は5年後なのでそれまでに治療方法が見つかることを祈るだけです。

膝が悪いのに毎回歩行練習に(勿論試験場にも)付き合ってくれる女房からは、限定解除が出来た頃には私が歩けなくなっているだろうから、WHILLを私に譲ってFREED+に載せてあちこちに連れて行って、と言われています。

勿論、喜んで!

 

今回の件で学んだこと。

1.脊髄小脳変性症だからと言ってそれだけで運転免許が取れないとか更新出来ないとか言う事は無い。あくまで適性検査次第。

2.障害者や病気の人に警察は優しく、協力的である。

3.しかしながら、警察官の説明は往々にして正確性に欠けるので、自分自身できちんと確認して置いた方が良い。

4.時には病気に詳しくない人(例えば熱血警察官のような)からの無責任に楽観的な励ましも心に響く。