1本杖で1度、2本杖でも1度、路上で顔面から転倒して救急搬送された。2度目は顔面を11針縫い、その他にも眼窩底骨折があり、前歯も折れた。かけていた眼鏡は2度とも全損。
休養後再度歩き出したがバランス感覚は悪くなる一方で、足の機能も低下の一途。
外での歩行は限界かと思われた時、歩行器(幼児用と区別するためか、4輪の付いているものは歩行車とも呼ぶらしい)というものが有用であるらしいとネットで知り、早速リサーチ。
おばあさんが買い物カートを押しているのが歩行器のイメージだったが、メカ好きの心をくすぐる「電動アシスト歩行器」なるものまで存在することを知り、介護保険の福祉用具関係でお世話になっていた担当者に尋ねたらレンタルも出来るとのこと。
時間は掛かったが『ロボットアシストウォーカー RT.2』がやって来た。
確かに平坦路と上り坂は殆ど抵抗がなく、かと言って引っ張られるわけでも無くほどよくアシストが効いて、秀逸なのは下り坂。下りである事を自動的に検知して両後輪とも適度な(強度は調節可能)ブレーキがかかるので、完全に停止したい時以外は手動ブレーキを使う必要がない。
スピード調節も可能で、電源をオフにした時にそれまでの歩行距離を音声で知らせてくれるギミックも気に入っていた。
小さな不満はさて置いて総じて気に入っていたのに、如何せんハンドル位置が低すぎて(私の身長は172cm)、最高にしても恐らく160cm以下の人にしか適さないもので、PTさんからも歩行姿勢が悪くなるから使わない方が良いと言われ、メーカーに問い合わせたら「PTさんの言うとおり。サイズはこれ一種類」と言われる始末。
やむなく諦めて次は「抑速ブレーキ付き」歩行車、Conpalを導入。
ハンドル位置は、これが適正な高さだったのかと感動してなお余裕があった。前出の製品は誰をターゲットに作ったのだろう???
『通常歩行時の速度ではブレーキはかからず、転倒につながる急加速時や下り坂では抑速ブレーキが作動する』と言うのがうたい文句だったが、 急加速とか下り坂とかは関係無く、要は一定速度以上にならない様に「抑速」が効く仕様。
ところがその一定速度が異様に低速で(速度調節は不可)、最大2km/hぐらいでしか歩けない私にとっても平坦路でも荷車を押す感覚で、上り坂は筋トレ状態。歩行補助具では無く歩行妨害具にしかならなかったので返却。
結局何の変哲も無い歩行車を使って本日に至っているが、歩行器が私の自足歩行寿命を長くしてくれたことは間違いなく、もっと早く出会えていれば転倒して救急搬送される回数も減っていたかも知れない。歩行器には感謝しなければならないが、そろそろ歩行車を使用しての歩行も厳しくなってきたので、WHILLを併用し始めたのは別のブログでお話ししたとおり。
でも自足歩行に執念を持って出来るだけ長く歩行器のお世話になりたいと思っている。