《解説》

 今年がヘンリー・マンシーニの「生誕100周年」であるにもかかわらず、巷ではほとんど話題として取り上げられていない。...ということで、急遽、H.マンシーニの「名盤」を数種類ピックアップしてみたいと思う。本ブログでは、基本的に映画のサントラ盤は対象としていない(サントラ盤は現在も一定の市民権を得ているのと、数が膨大になってしまうため)ので、H.マンシーニの「イージーリスニング・アーティスト」としての側面に光を当てたいと思う。

 その第一弾は1975年にリリースした『シンフォニック・ソウル』と題されたアルバムで、同年にリリースされた『ソウルフル・ディスコ・サウンド(Disco Party)/パーシー・フェイス』を強く意識した作品といえよう。なお、H.マンシーニはP.フェイスのアルバムを聴いた後、「参った!」と感想を述べられたとのことである。

 本アルバムには、かつてP.フェイスのキーボード奏者として来日したことがあるジョー・サンプルをはじめとする多彩なソロアーティストが参加しているのも大変興味深い。

 

《収録曲》

 

1)Symphonic Soul

2)Butterfly

3)Satin Soul

4)Peter Gunn

5)Slow Hot Wind (Lujon)

6)Pick Up The Pieces

7)Sun Goddess/太陽の女神

8)Soul Saga (Song Of The Buffalo Soldier)

9)African Symphony

 

1)H.マンシーニのオリジナル作品で、ジャズ・トランペット奏者のバド・ブリスボワをフィーチャーしたソウルフルなナンバーに仕立てられている。

 

2)ハービー・ハンコックの作品で、ここではベースにエイブラハム・ラボリエル、キーボード奏者にジョー・サンプルが参加している。

 

3)「愛のテーマ」で一世を風靡したバリー・ホワイトの作品である。オリジナルと聴き比べてみたい。

 

 

4)H.マンシーニ自身の作品(TVドラマ『ピーター・ガン」/1958年)で、ここではベース、トランペット、キーボードのソロ演奏をフィーチャーした色彩豊かなでパワフルな演奏が繰り広げられている。

 

5)H.マンシーニの1961年の作品で、後に英詞が書かれて「Slow Hot Wind 」のタイトルで、サラ・ヴォーンらの歌手によって歌われている。

 

 

6)イギリスのファンク・バンド、アヴェレイジ・ホワイト・バンドの1974年のヒット曲。

 

 

 

7)1974 年にリリースされたラムジー・ルイスによる作品で、Earth,Wind & Fireのメンバーとの共同の制作で、斬新な音作りが話題となった。本アルバムではジョー・サンプルのオルガン・プレイが聴きどころといえよう。

 

 

8)1974年にリリースされたクインシー・ジョーンズの作品。

 

 

9)《名曲コレクション》参照(後日)