《解説》
フランスのポップ・グループ《Il était une fois》が1975年に大ヒットさせたナンバーで、9月から10月にかけて、ジョー・ダッサンの「愛の挽歌」を抜いて3週連続で1位を記録している。リーダーであるリシャール・ドゥイットが作曲し、メンバーのセルジュ・クーレン(元ミシェル・ポルナレフのツアーギタリスト)が歌詞を書いている。アレンジはジャン・ミュジー。
親しみやすい美しいメロディと紅一点のジョエル・モゲンセンの愛らしい歌声が魅力的な曲で、日本でも「夢の一夜」の邦題、〈ジョエル・バンド》名義で日本盤もリリースされたが、イージーリスニング系アーティストの邦題が統一されておらず紛らわしい。
グループ解散後、ジョエルはソロとして活動を始めたが、1982年に急性肺水腫で他界(29歳)。R.ドゥイットもソロ歌手としてデビューし、1982年には日本の「世界歌謡祭」に「過ぎ去りし面影」という曲で参加している。
なお余談であるが、昨年R.ドゥイットの弟の息子さん(つまり甥)が来日し、縁あって一緒にペタンクに興じたのであるが、余りにも伯父さんにそっくりだったのでとても驚いた。
《競演》
◇フランク・プゥルセル:「夢見る夜」
◇ポール・モーリア:「忘れ得ぬ瞳」
◇レイモン・ルフェーヴル:「夢見る夜」
◇カラベリ:「忘れじの面影」